噛みつき中国選手・唐婧は何者?理由や経歴・戦績とその後
噛みつき中国選手・唐婧は何者?理由や経歴・戦績とその後

愛知・名古屋アジア大会の柔道女子70kg級で、中国代表の唐婧(TANG Jing)選手が大きな注目を集めました。

理由は、2026年10月1日に行われた準々決勝で、日本代表の前田凛選手の左腕に噛みついたと判定され、直接の反則負けとなったためです。

前田選手の左腕にははっきりと歯形が残り、審判団が映像を確認した末に唐婧選手へ反則負けを宣告しました。ロイターも、映像確認後に唐婧選手が失格となり、前田選手がその後金メダルを獲得したと伝えています。

唐婧選手は無名の選手ではありません。

31歳の中国代表で、長く女子63kg級のトップ選手として活躍し、2018年アジア大会銅メダル、2019年世界軍人運動会金メダル、2023年杭州アジア大会銀メダルを獲得。2024年パリ五輪にも出場した実績があります。

では、噛みつき中国選手として注目された唐婧選手はどんな人物なのでしょうか。

読み方やプロフィール、学歴、柔道経歴、63kg級から70kg級へ変更した経緯、なぜ前田凛選手に噛みついたのか、反則負け後の様子や混合団体への出場について紹介します。

噛みつき中国選手・唐婧は何者?読み方やプロフィール

唐婧選手は、中国代表として長年国際大会で戦ってきた女子柔道選手です。

IJF(国際柔道連盟)公式では31歳、中国代表、現在の階級は70kg級として登録されています。国際大会で100試合を超える経験を持つベテランです。

唐婧の読み方は「トウ・セイ」?TANG Jingとは

日本のスポーツ報道では、唐婧選手を「トウ・セイ」と表記するケースがあります。

THE DIGESTも今回の噛みつき騒動の記事で「唐婧(トウ・セイ)」と紹介しています。

一方、国際大会での英字表記は「TANG Jing」です。

そのため、

  • 漢字表記:唐婧
  • 日本メディアでの読み方:トウ・セイ
  • 国際大会表記:TANG Jing
  • 中国語読みをカタカナ化した表記:タン・ジン

などが見られます。

「唐婧」と「TANG Jing」は同じ選手を指しています。

唐婧のwiki風プロフィール

唐婧選手のプロフィールは次の通りです。

項目プロフィール
名前唐婧
英字表記TANG Jing
日本報道での読み方トウ・セイ
生年月日1995年6月8日
年齢31歳(2026年10月現在)
国籍中国
出身中国・安徽省馬鞍山市当塗県
身長175cm
競技柔道
現在の階級女子70kg級
以前の主戦階級女子63kg級
所属天津
大学中国民航大学
柔道開始14歳
主な代表歴アジア大会、世界選手権、パリ五輪など

杭州アジア大会公式プロフィールでは、1995年6月8日生まれ、身長175cm、中国民航大学出身、所属クラブは天津と掲載されています。14歳から天津で柔道を始めたことも公式プロフィールで紹介されています。

唐婧は前田凛に何をした?噛みつきで直接反則負け

問題の試合は2026年10月1日、愛知・名古屋アジア大会の柔道女子70kg級準々決勝で起きました。

唐婧選手と日本代表・前田凛選手が寝技の攻防になった際、前田選手の左腕に唐婧選手の歯が入り、明確な歯形が残ったと報じられています。

寝技の攻防中に前田凛の左腕へ噛みつき

試合序盤、前田凛選手が上から唐婧選手を抑え込むような形で寝技の攻防になりました。

THE DIGESTによると、唐婧選手は寝技から逃れようとする場面で前田選手の左腕に噛みついたとされます。

前田選手は「待て」がかかった後、すぐに審判へ腕を見せて状況を訴えました。

前田凛の左腕にはっきりした歯形

前田選手の腕には、噛まれた位置が分かるほど明確な歯形が残っていました。

日本女子代表の塚田真希監督は、テーピングを外したところ歯形が確認でき、青あざのように変色していたと説明しています。

出血まではしなかったものの、出血してもおかしくないように見えたとも伝えられています。

前田選手自身も試合後、最初は歯が当たっただけかと思ったものの、痛みが強く、確認すると強く噛まれていたことが分かったという趣旨を話しています。

リプレイ映像を確認して「Hansoku-make」

審判団は前田選手の訴えを受け、映像を確認しました。

中国側のコーチも映像確認に立ち会ったと報じられています。

その結果、唐婧選手には直接の反則負けが宣告されました。公式記録にも前田選手の勝利と唐婧選手の「Hansoku-make」が記録されたとTHE DIGESTが伝えています。

「指導」が積み重なった結果ではなく、この行為を受けて試合が終了する形となりました。

唐婧はなぜ前田凛に噛みついた?理由は本人から説明なし

今回最も気になるのが、「唐婧選手はなぜ噛みついたのか」という点です。

しかし、2026年10月2日時点で、唐婧選手本人から噛みついた理由について詳しい説明は出ていません。

試合後に取材を求められた際も「No」と答え、その場ではコメントしませんでした。

寝技から逃れようとしている場面で起きた

映像や現地報道から分かっているのは、寝技の攻防中だったということです。

前田選手が上の位置から攻め、唐婧選手が下側で体勢を変えようとしている中で噛みつきと判定された行為が起きました。

ただ、苦しい体勢から逃れるため意図的に噛んだのか、別の事情があったのかについて、唐婧選手自身は説明していません。

そのため「負けそうになったから噛んだ」などと動機まで決めつけられる情報は出ていません。

中国メディアは「誤って噛んだ」と報道

中国メディア「搜狐(SOHU)」は、唐婧選手が寝技の攻防中に前田選手の腕を「誤って噛んだ」とする表現で報じています。

日刊スポーツによると、唐婧選手は反則負けの判定後、なぜ自分が敗者なのか理解できないような反応を見せたと中国メディアが伝えています。

ただし、これは中国メディアによる説明であり、唐婧選手本人が「偶然だった」と正式にコメントしたという話ではありません。

取材には「No」と答えてコメントせず

THE DIGESTは試合後、ミックスゾーンで唐婧選手へ取材を試みています。

しかし唐婧選手は「No」とだけ答え、詳しい取材には応じませんでした。

そのため、

  • 噛みついたことを本人はどう認識しているのか
  • 意図的だったのか
  • なぜあの行為が起きたのか
  • 反則判定をどう受け止めているのか

といった点は、本人の言葉では明らかになっていません。

柔道で噛みつきは反則?なぜ一発で反則負けになった?

柔道では、技をかけるために相手へ身体的な危害を与えてよいわけではありません。

今回も審判団がリプレイ映像と前田選手の腕の状態を確認し、唐婧選手へ直接反則負けを宣告しました。ロイターも「unsportsmanlike conduct」による失格と伝えています。

通常の「指導3回」とは違う直接反則負け

柔道では軽い反則に「指導」が与えられ、3回目で反則負けになるケースがあります。

一方、重大な違反行為については、その場で直接「反則負け」となることがあります。

今回の唐婧選手は、累積した指導によって敗れたのではなく、映像確認後に直接の反則負けとなっています。

噛みつき映像はリプレイ確認された

前田選手から申告を受けた審判団は、試合映像を確認しました。

現地報道では、中国側コーチも映像を確認したうえで協議が行われたとされています。

SNSなどでは試合映像の一部が広がっていますが、競技上の判断としては、会場の審判団が公式映像を確認したうえで反則負けとしています。

前田凛は噛みつかれた後も勝ち進み金メダル

前田凛選手は予想外のアクシデントに見舞われましたが、その後も大会を勝ち進みました。

準決勝を突破し、決勝ではカザフスタンのアズハル・アスハト選手を破って女子70kg級の金メダルを獲得しています。IJF公式でも前田選手は愛知・名古屋アジア大会70kg級1位と記録されています。

前田凛の腕は青あざのように変色

前田選手の左腕には試合終了後も歯形が残っていました。

中央社によると、試合から約6時間後にも歯形が確認できたとされています。

それでも前田選手は、その後の試合ではアドレナリンも出ていたため大きな影響はなかったという趣旨を話しています。

決勝も制して女子70kg級金メダル

前田選手は準決勝を突破すると、決勝でアスハト選手に勝利。

噛みつきという異例の出来事を経験しながらも、最終的にはアジア大会女王となりました。

唐婧のその後は?敗者復活戦に出場せず不戦敗

唐婧選手は準々決勝で反則負けとなった後も、組み合わせ上は敗者復活戦に進むことができました。

しかし実際には畳に姿を見せず、不戦敗となっています。

敗者復活戦には姿を見せなかった

THE DIGESTによると、唐婧選手は敗者復活戦への出場機会がありましたが、試合には出場しませんでした。

その結果、対戦相手が不戦勝となっています。

敗者復活戦を欠場した理由は公表されていない

「反則負けで出場できなくなったのでは?」という疑問も出ています。

ただ、報道では敗者復活戦に回る権利そのものは残っていたとされています。

唐婧選手がなぜ出場しなかったのか、その理由について本人や中国代表から具体的な説明は確認されていません。

そのため、反則負けへの抗議だったのか、チーム判断だったのか、それ以外の事情なのかは現段階では分かっていません。

唐婧に追加処分はある?10月3日の混合団体にも登録

今回の直接反則負けを受け、「唐婧選手は大会から追放されたのか」「出場停止になったのか」という点も気になります。

2026年10月2日時点では、今回の行為を理由とする追加の出場停止処分がIJFなどから正式に発表されたことは確認できません。

さらにIJF公式では、唐婧選手が10月3日に行われる愛知・名古屋アジア大会の混合団体に中国代表として登録されています。

IJF公式では混合団体の中国代表に唐婧の名前

IJFの混合団体エントリーリストには、

「TANG Jing CHN」

と掲載されています。

個人戦での反則負け後も、少なくとも10月2日時点では登録リストから名前が消えていません。

登録されていても実際に出場するかは別

ただし、選手登録されていることと、10月3日に実際に試合へ出場することは同じではありません。

個人戦後の敗者復活戦を欠場していることもあり、中国代表が唐婧選手を起用するのかは10月2日時点では確定していません。

今後、中国代表や大会側から追加処分が発表された場合は状況が変わる可能性があります。

唐婧の経歴|14歳で天津柔道チーム入り

唐婧選手は、今回の騒動で突然代表になった選手ではありません。

14歳で天津の柔道チームへ入り、その後10年以上にわたって中国を代表する63kg級選手として国際大会に出場してきました。

杭州アジア大会公式プロフィールには、幼少期からスポーツが好きで、天津柔道チームに選ばれたことをきっかけに本格的な競技生活を始めたと記されています。

中国安徽省出身で14歳から柔道

唐婧選手は中国安徽省馬鞍山市当塗県の出身です。

14歳で天津柔道チームへ入り、競技として本格的に柔道を始めました。

2015年には中国の第1回全国青年運動会女子63kg級で優勝し、国内トップレベルへ成長していきます。中国メディアでも、14歳から天津チームで競技を続けてきた経歴が紹介されています。

学歴は中国民航大学

杭州アジア大会の公式プロフィールには、唐婧選手の学歴として「中国民航大学」が掲載されています。

大学は天津市にあり、所属クラブについても「天津」と記載されています。

同プロフィールでは職業について「Athlete, Military Veteran」とされており、選手・退役軍人と紹介されています。

コーチは趙治山とZebeda Rekhviashvili

杭州大会公式プロフィールでは、クラブコーチとして趙治山氏、代表チームのコーチとしてZebeda Rekhviashvili氏が掲載されています。

長年、中国代表の強化体制の中で国際大会を経験してきた選手であることが分かります。

唐婧の戦績がすごい!パリ五輪にも出場

今回の行為だけを見ると意外に感じますが、唐婧選手は国際柔道で長い実績を持っています。

IJF公式では、これまでの国際大会で106試合、27本の一本勝ちが記録されています。

2018年アジア大会で63kg級銅メダル

2018年ジャカルタ・アジア大会では女子63kg級に出場し、銅メダルを獲得しました。

アジア柔道連盟の大会結果にも、63kg級3位としてTANG Jingの名前が掲載されています。

2019年世界軍人運動会で金メダル

2019年、中国・武漢で開催された世界軍人運動会では女子63kg級で優勝しました。

新華社も、ロシアのカミラ・バドゥロワ選手との決勝を制し、唐婧選手が金メダルを獲得したと伝えています。

2022年アジア選手権で銅メダル

2022年のアジア柔道選手権でも63kg級で3位となりました。

IJF公式の大会結果には、中国代表のTANG Jingが銅メダル獲得者として掲載されています。

2023年杭州アジア大会で銀メダル

2023年杭州アジア大会では63kg級で決勝まで進出。

決勝では日本の髙市未来選手に敗れましたが、銀メダルを獲得しています。

さらに中国代表として混合団体にも出場し、団体銅メダルを獲得しました。

2024年パリ五輪にも中国代表で出場

中国オリンピック委員会は、2024年パリ五輪女子63kg級代表として唐婧選手を選出しました。

オリンピックでは1回戦を突破したものの、メダル獲得には届いていません。

アジア大会だけの選手ではなく、五輪や世界選手権にも出場してきた中国女子柔道のベテランです。

唐婧はなぜ63kg級から70kg級へ階級変更?

唐婧選手は長年、女子63kg級を主戦場としてきました。

ところが2026年は70kg級にも出場し、愛知・名古屋アジア大会では女子70kg級の中国代表となっています。

2026年アジア選手権から70kg級にも出場

IJF公式ランキングでは、2026年2月のパリ・グランドスラム、タシケント・グランドスラムには63kg級で出場しています。

その後、4月のアジア選手権では70kg級に出場して7位となりました。

つまり2026年シーズン途中から国際大会で一つ上の70kg級へ挑戦しています。

世界ランキングは63kg級64位・70kg級115位

IJF公式によると、2026年10月1日時点の唐婧選手は、

  • 女子63kg級:世界64位
  • 女子70kg級:世界115位

となっています。

63kg級時代に積み上げたランキングポイントが残る一方、70kg級での国際大会出場歴はまだ少ないことが数字からも分かります。

階級変更の詳しい理由は公表されていない

なぜ63kg級から70kg級へ移ったのかについて、唐婧選手本人が詳しく説明した公式コメントは確認できません。

減量面、代表選考、競技上の判断などさまざまな理由が考えられますが、本人の説明がない以上、特定の事情を階級変更理由とすることはできません。

今回の噛みつきについても、「70kg級への階級変更が原因」と結びつける根拠は出ていません。

唐婧は過去にも噛みついたことがある?

今回の騒動を受け、「唐婧選手は以前にも噛みつきをしていたのでは?」という疑問も出ています。

ただ、IJF公式の長い試合記録や主要報道を確認する限り、今回以前に唐婧選手が噛みつきによって反則負けになったという広く確認された事例は見当たりません。

IJFには唐婧選手の国際大会106試合が記録されており、長い国際キャリアがあります。

今回の件は、少なくとも主要報道では極めて珍しい出来事として報じられています。

唐婧は結婚して夫・子供がいる?家族構成は?

唐婧選手については、競技経歴や大会実績は詳しく公表されていますが、結婚や家族に関する情報はほとんど出ていません。

杭州アジア大会やIJFの公式プロフィールにも、夫や子供についての記載はありません。

結婚・夫について公表情報は確認できない

2026年10月2日時点で、唐婧選手本人や中国代表が結婚を公表したと確認できる情報は見当たりません。

そのため、「既婚」「独身」と決めつけることはできません。

子供や両親など家族構成も詳しくは未公表

子供の有無や両親、兄弟姉妹についても、公式プロフィールでは詳しく紹介されていません。

競技とは直接関係しないプライベートな部分については、本人が広く公表していないとみられます。

唐婧は何者?噛みつき反則とその後で分かっていること

唐婧選手は、1995年6月8日生まれの31歳で、中国安徽省出身の女子柔道選手です。

中国民航大学出身で、14歳から天津で本格的に柔道へ取り組みました。2018年アジア大会銅メダル、2019年世界軍人運動会金メダル、2023年杭州アジア大会銀メダルを獲得し、2024年パリ五輪にも中国代表として出場しています。

2026年は63kg級から70kg級でも戦うようになり、愛知・名古屋アジア大会では女子70kg級に出場しました。

10月1日の準々決勝では、寝技の攻防中に前田凛選手の左腕へ噛みついたと判定され、映像確認後に直接反則負けとなりました。前田選手の腕にははっきりした歯形が残り、その後も青あざのような状態が確認されています。

なぜ噛みついたのかについて唐婧選手本人から説明はなく、試合後の取材にも「No」と答えました。

さらに敗者復活戦には出場せず、不戦敗となっていますが、その理由も明らかになっていません。

一方、IJF公式では10月3日の混合団体に中国代表選手として唐婧選手の名前が残っています。2026年10月2日時点で今回の行為による追加処分が正式発表されたことも確認できていません。

個人戦の反則負け後も実際に混合団体へ出場するのか、それとも中国代表が起用を見送るのかが、次の焦点となりそうです。