簗和生農水大臣は何した?支持者送迎と予算カット発言・辞任の可能性
簗和生農水大臣は何した?支持者送迎と予算カット発言・辞任の可能性

簗和生農林水産大臣をめぐり、「何をしたの?」「支持者の無料送迎は違法なの?」「辞任するの?」と注目が集まっています。

2026年10月13日の衆議院予算委員会で、簗氏は2024年と2026年の衆院選で、出陣式に参加する支持者らをシャトルバスで無料送迎していたことを認めました。

簗氏は、出陣式会場の駐車場だけでは来場者の車を収容できなかったため臨時駐車場を設け、そこから会場までバスを運行したと説明。高齢者や足の不自由な人への「人道上の観点」もあったとしています。費用については会場費の一部として計上し、「利益供与や寄付を行ったものではない」として公職選挙法違反を否定しました。

一方、週刊文春は無料送迎について、公職選挙法が禁じる「財産上の利益」の供与による買収に当たる可能性があるとの専門家見解を報じています。現時点で、捜査機関や裁判所が簗氏の公職選挙法違反を認定した事実は確認されていません。

さらに簗氏は、自身を支持しなかった首長がいる自治体の道路予算を「大幅にカットした」と語った問題でも批判を受け、10月5日に発言を撤回して謝罪しています。

複数の問題が重なり、参議院では野党6党が問責決議案の提出を検討。与野党から進退を問う声も出ていますが、2026年10月13日午後時点で簗氏は辞任を表明していません。

簗和生農水大臣は何した?現在問題になっている2つの出来事

簗和生農水大臣をめぐって現在大きく取り上げられているのは、主に2つの問題です。

1つ目が、2024年と2026年の衆院選で行われた支持者の無料シャトルバス送迎。

2つ目が、栃木県那須烏山市と那珂川町について「道路予算を大幅にカットした」という趣旨の発言です。

問題現在確認されている内容
支持者の無料送迎簗氏が10月13日の国会で実施を認めた
公職選挙法違反疑惑が報じられているが違反確定ではない
バス費用簗氏は会場費の一部として計上したと説明
予算カット発言簗氏本人が認め、10月5日に撤回・謝罪
実際の予算への圧力国交省調査では確認されず
辞任10月13日時点で辞任表明なし
問責決議案参院野党6党が提出を検討中

特に10月13日の国会答弁によって、それまで「週刊誌報道」として扱われていたシャトルバスの運行自体は、簗氏本人も認めた形になりました。

簗和生氏が支持者を無料シャトルバスで送迎

無料送迎問題を最初に詳しく報じたのは週刊文春です。

同誌によると、簗氏は2024年10月と2026年の衆院選で、公示日に栃木県内で出陣式を開催。支援者らが近隣の駐車場から出陣式会場まで、簗氏側が用意したシャトルバスで送迎されていました。

2024年は10月15日、2026年は1月27日の公示日に出陣式が行われたとされています。

支持者はバス代を払っていなかったと報道

週刊文春は、バスを利用した支援者への取材から、乗車料金を支払っていなかったと報じています。

さらに同誌は、2回の衆院選で合わせて約200人の支援者がシャトルバスを利用したとしています。

このため、

「選挙期間中に候補者側が有権者へ無料で移動手段を提供したのではないか」

として、公職選挙法上の問題が指摘されることになりました。

10月13日の国会で簗氏が無料送迎を認める

2026年10月13日の衆議院予算委員会では、自民党の田村憲久元厚生労働大臣が簗氏へ直接質問しました。

田村氏は、シャトルバスでの無料送迎について公職選挙法違反に当たるのではないかと問い、どのような理由で実施したのか説明を求めました。

臨時駐車場から出陣式会場まで送迎

簗氏は答弁で、出陣式会場の敷地内にある駐車スペースだけでは来場者の車を収容できない可能性があったため、別の場所に臨時駐車場を用意していたと説明しました。

駐車場から出陣式会場まで距離があったため、そこをシャトルバスで移動してもらったとしています。

この答弁によって、バスそのものを運行していた事実については簗氏自身が認めました。

なぜ無料シャトルバスを出した?「人道上の観点」と説明

簗氏は、無料送迎を行った理由について、地域の交通事情と高齢者への配慮を挙げています。

出陣式が行われた地域では、その時間帯に利用できる公共交通機関がなく、参加者には高齢者や杖を使用する人も多かったと説明しました。

さらに寒い中を臨時駐車場から会場まで歩いてもらうのは負担が大きいとして、「人道上の観点」からシャトルバスを用意したと答弁しています。

バス代は「会場費の一部」

簗氏はシャトルバスについて、参加者へ無料サービスを提供したのではなく、出陣式を運営するために必要な費用だったという立場です。

バス代は「会場費の一部」と認識して処理したと説明しました。

また、スタッフがバスを借り上げる前に選挙管理委員会へ問い合わせ、会場費の一部として計上するとの回答を得たと報告を受けていることも明らかにしました。

簗和生氏の支持者送迎は違法?公職選挙法違反疑惑とは

今回の最大の疑問は、無料シャトルバスが公職選挙法違反になるのかという点です。

週刊文春は、政治資金問題に詳しい上脇博之・神戸学院大学教授の見解として、無料輸送が公職選挙法で禁じられている「財産上の利益」の供与による買収に該当する可能性があると報じています。

簗氏は「利益供与や寄付ではない」と否定

一方、簗氏自身は10月13日の国会で、

「利益供与や寄付を行ったというものでは一切ない」

という認識を示しています。

出陣式の運営上不可欠だったためにバスを用意し、会場費として適切に処理したという説明です。

つまり現時点では、

週刊文春側が取材した専門家は公選法上の買収に当たる可能性を指摘している一方、簗氏側は会場運営費であって利益供与ではないと主張している

という状態です。

公職選挙法違反が確定したわけではない

2026年10月13日時点で、今回のシャトルバス問題について簗氏が逮捕、書類送検、起訴されたとの発表は確認されていません。

裁判所が公職選挙法違反と判断した事実もありません。

したがって現段階では「公職選挙法違反疑惑」とするのが正確です。

「選挙管理委員会に確認した」なら問題ない?

簗氏は、スタッフが事前に選挙管理委員会へ問い合わせたと説明しています。

ただし、10月13日の答弁で明らかになったのは、バスの費用を「会場費の一部として計上する」という扱いについて確認したとの説明です。

公選法上の買収に当たるかどうかを含め、今回の無料送迎全体について法的に問題がないとの判断が公的機関から示された、という意味まで確認されたわけではありません。

そのため今後、誰がどの選挙管理委員会へ、どのような内容で問い合わせ、どのような回答を受けたのかも説明を求められる可能性があります。

田村憲久氏が自民党から厳しく追及

10月13日の予算委員会で目立ったのは、野党ではなく自民党の田村憲久氏がトップバッターとして簗氏の問題を取り上げたことです。

田村氏は予算カット発言についても「信じられない」「あり得ない」という趣旨で厳しく批判しました。

「国民の疑念は晴れない」

無料送迎について簗氏が説明した後も、田村氏は国民の疑念は簡単には晴れないとの認識を示しています。

簗氏が今後も丁寧に説明し、仕事を通じて理解を得なければ、高市内閣にとっても大きな問題になるとの危機感を示しました。

与党内からも厳しい指摘が出ていることが、今回の問題の特徴です。

簗和生氏の「予算カット発言」とは?

シャトルバス問題の前から簗氏が批判を受けていたのが、栃木県の自治体に対する道路予算をめぐる発言です。

簗氏は2026年5月の自民党関係者の会合で、那須烏山市と那珂川町について、道路予算を「大幅にカットした」という趣旨の発言をしていました。

両自治体の首長は2月の衆院選で簗氏ではない候補を支援していたことから、

「選挙で支持しなかった自治体への報復ではないか」

という批判につながりました。

那須烏山市・那珂川町について発言

簗氏は、那須烏山市について64%減、那珂川町について54%減という具体的な数字を挙げていました。

しかし国土交通省の調査では、簗氏から両自治体の道路予算について問い合わせがあったことは確認されたものの、予算を減額するよう求める働きかけや圧力があったとは認められませんでした。

簗氏も10月13日の国会で「減額を求めた事実は一切ない」と改めて主張しています。

簗和生氏は予算カット発言を撤回・謝罪

簗氏は当初、農水相就任前の一議員としての政治活動に関することだとして、詳しい回答を控える姿勢を取っていました。

その後、10月5日に発言したこと自体を認め、撤回して謝罪しました。

実際には「カットした」事実は確認されず

国交省の調査結果では、簗氏から予算についての問い合わせはあったものの、その問い合わせが予算配分担当部署へ伝わり、予算が減らされたという事実は確認されませんでした。

そのため現在問題となっているのは、

「実際に政治的圧力で道路予算を減らした」

ことが確認されたという話ではなく、

実際には確認されていないことを、自身の政治力によって予算を減らしたかのように地元で語った

という発言そのものです。

10月13日の国会でも予算削減への働きかけを否定

10月13日の衆議院予算委員会でも簗氏は、国交省に対し那須烏山市や那珂川町の予算減額を求めた事実は一切ないと重ねて説明しました。

一方で、予算カット発言そのものはすでに撤回し謝罪しています。

このため簗氏の説明は、

  • 道路予算について国交省へ問い合わせたのは事実
  • 予算を減らすよう求めたことはない
  • 「カットした」と地元で語ったのは不適切だった
  • 発言は撤回し謝罪する

というものになります。

なぜ辞任を求める声が出ている?

辞任を求める声が出ている理由は、一つの発言だけではありません。

予算カット発言に加え、無料シャトルバスをめぐる公選法違反疑惑が浮上し、説明責任を問う声が与野党双方から出ているためです。

さらに農林水産行政では、コメ政策をはじめ重要案件を抱えており、大臣への追及が続くことで国会審議に影響するとの指摘もあります。

国民民主党・玉木代表も進退に言及

国民民主党の玉木雄一郎代表は10月13日、一連の問題の追及が続くことで他の重要な政策課題の議論が深まらないことを問題視しました。

そのうえで簗氏の進退について「ご自身で判断する時が近づいてきている」という趣旨の発言をしています。

ただし、これは玉木氏の政治的な見解であり、簗氏の辞任が決まったという意味ではありません。

問責決議案は提出された?野党6党が検討中

2026年10月13日午後時点では、簗氏への問責決議案は「提出済み」ではなく、参議院の野党6党が提出を検討している段階です。

簗氏本人は、問責決議案について国会が決めることであり、自身の立場からコメントすることは控えるとした上で、「引き続き説明を尽くす」と述べています。

公明党・西田実仁幹事長は説明を見て判断

公明党の西田実仁幹事長は10月13日、簗氏への問責決議案を提出するかについて、衆参両院の予算委員会での説明を確認したうえで判断する考えを示しました。

西田氏は、これまでと同様の説明では国民の納得を得るのは難しいとの認識を示しています。

民主改革の会・階幹事長は辞任を要求

民主改革の会の階猛幹事長は、問責決議案が提出される前に簗氏自身が身を引いてもよいのではないかという趣旨で、辞任を求めました。

立憲民主党の水岡俊一代表も、現状のままであれば参議院で厳しい対応を検討するとしています。

問責決議が可決されたら簗氏は辞任する?

参議院の問責決議には、内閣不信任決議とは異なり、法的に大臣を失職させる効力はありません。

仮に可決されても、それだけで簗氏が自動的に農水相を辞任するわけではありません。

ただ、参議院で大臣に対する問責が可決されれば、野党が審議拒否などの対応を取る場合もあり、政治的な影響は大きくなります。

そのため、問責決議案が実際に提出されるか、可決される可能性があるかは、簗氏の進退にも関わる政治的な焦点となっています。

簗和生農水大臣は辞任する?10月13日時点では続投

2026年10月13日午後時点で、簗和生氏は農林水産大臣を辞任していません。

簗氏自身はこれまで、説明を尽くしたうえで農林水産行政に取り組む考えを示しており、辞任する意向は表明していません。

高市早苗首相も、少なくともこれまでの国会答弁では簗氏を続投させる意向を示しています。

更迭も決まっていない

「更迭されるのでは」との見方もありますが、高市首相が簗氏を更迭すると発表した事実もありません。

したがって現時点では、

辞任・更迭ともに未決定で、簗氏は農水相を続投している

という状態です。

無料送迎と予算カット問題の時系列

一連の問題を時系列で見ると、現在なぜ簗氏への追及が強まっているのかが分かります。

日付主な出来事
2024年10月15日衆院選公示日。出陣式でシャトルバスを運行したと報道
2026年1月27日衆院選公示日。再び出陣式でシャトルバスを運行
2026年5月地元会合で「予算を大幅にカットした」と発言
9月30日週刊文春が予算カット発言の音声を報道
10月5日簗氏が発言を撤回し謝罪
10月6日国交省が調査結果を公表
10月7日週刊文春が無料シャトルバス問題を報道
10月9日簗氏が「事実関係を確認中」と説明
10月13日衆院予算委で無料送迎を認め、違法性を否定
10月13日野党6党が問責決議案を引き続き検討

10月13日の答弁によって、シャトルバスの運行自体を簗氏本人が認めた点が、それまでとの大きな変化です。

簗和生農水大臣の今後はどうなる?

今後の最大の焦点は、無料シャトルバスについて簗氏の説明だけで公職選挙法上の疑念が解消されるのかという点です。

特に確認される可能性があるのは、

  • シャトルバスの実際の利用人数
  • バスの借り上げ費用
  • 費用を負担した政治団体
  • 政治資金収支報告書や選挙運動費用収支報告書での扱い
  • 選挙管理委員会へ問い合わせた具体的な内容
  • 誰を対象にバスを利用させていたのか

などです。

簗氏は10月13日、バス代を会場費として計上し、選挙管理委員会にも事前確認したと説明しました。

一方で、週刊文春側が取材した専門家は、支持者への無料輸送そのものを財産上の利益の供与と見る立場を示しています。

この点について、選挙管理委員会や捜査機関などから新たな見解が示されるかも確認点になります。

簗和生農水大臣は結局何をした?

2026年10月13日時点で確認できる内容を分けると、次のようになります。

まず、2024年と2026年の衆院選で、出陣式参加者を臨時駐車場から会場までシャトルバスで無料送迎していたことは、簗氏本人が国会答弁で認めました。

簗氏は、高齢者らへの「人道上の観点」もあったとし、費用は会場運営に不可欠な会場費として処理したため、利益供与や寄付には当たらないと主張しています。

一方、週刊文春は専門家の見解をもとに、公職選挙法上の買収に当たる疑いがあると報じています。現段階で違法性が確定したわけではありません。

もう一つの問題が、自身を支持しなかった首長がいる那須烏山市・那珂川町の道路予算を「カットした」と語った発言です。

この発言については簗氏自身が認め、10月5日に撤回して謝罪しました。

ただし国交省の調査では、簗氏から道路予算について問い合わせがあったことは確認されたものの、減額を求める働きかけや圧力によって予算が削減された事実は確認されていません。10月13日の国会でも簗氏は「減額を求めた事実は一切ない」と改めて否定しています。

現在、参議院では野党6党が問責決議案の提出を検討しており、国民民主党や民主改革の会などから簗氏自身に進退判断を求める声も出ています。

しかし2026年10月13日午後時点では、簗氏は辞任しておらず、高市首相も更迭を発表していません。

今後は無料シャトルバスの費用処理や選挙管理委員会への事前確認の詳細、公職選挙法上の扱いに加え、問責決議案が実際に提出されるのか、簗氏や高市首相が進退について新たな判断を示すのかが焦点となります。