玉城デニー氏が告訴準備の理由はなぜ?「琉球県に改称」偽メールやお礼の品デマを解説
玉城デニー氏が告訴準備の理由はなぜ?「琉球県に改称」偽メールやお礼の品デマを解説

沖縄県知事選の選挙期間中、玉城デニー氏本人や選挙事務所を装った偽メールが県内各所へ送られ、玉城氏側が刑事告訴に向けた準備を進める事態となりました。

「玉城デニー氏はなぜ告訴するの?」「沖縄県を『琉球県』に改称するという話は本当?」「投票した人にお礼の品を渡すというのは事実?」と気になった人も多いと思います。

結論からいうと、玉城氏の選挙事務所は2026年9月11日、問題のメールについて本人・事務所ともに一切関与しておらず、記載内容は「すべて事実無根のデマ」だと表明しました。

メールには、「沖縄県」を「琉球県」に改称するという架空の公約や、玉城氏へ投票した人に「お礼の品」を渡すとして、投票済証明書などを持って事務所へ来るよう求める内容が記載されていたと琉球放送や朝日新聞が報じています。

玉城氏側は公職選挙法の虚偽事項公表罪などに抵触すると主張し、メール送信元の特定に向けた発信者情報開示請求を含め、刑事告訴に向けた法的手続きを準備すると表明しています。

玉城デニー氏が告訴準備の理由はなぜ?偽メールが発端

玉城デニー氏側が刑事告訴の準備を始めた理由は、沖縄県知事選の投票直前に、玉城氏本人や選挙事務所が送ったように見せかけた虚偽のメールが広範囲に送信されたためです。

内容には実際の政策ではない「琉球県への改称」だけでなく、投票した有権者へ品物を渡すと受け取れる記述まで含まれていました。

2026年9月11日朝に偽メールが一斉送信

琉球放送によると、問題のメールは9月11日朝、県内各所へ一斉に送られました。

RBCの職員にも届いており、送信されたメールは玉城氏本人が有権者へ呼びかけているかのような内容になっていたと報じられています。

沖縄県知事選の投開票日は9月13日でした。

つまり、投票日のわずか2日前という選挙終盤に、候補者の政策や選挙活動について誤解を招く情報が流れたことになります。

玉城デニー選挙事務所が「一切関与していない」と否定

玉城氏の選挙事務所は9月11日午後に抗議声明を発表しました。

声明では、候補者本人と選挙事務所はメールの作成・送信に一切関与していないと説明し、記載された内容についてもすべて事実無根だとしています。

選挙事務所には、メールの内容を信じた人からクレームの電話も入っていたと琉球放送が報じています。

単なる迷惑メールではなく、実際の候補者の選挙運動と混同される影響が生じていたことが、法的対応へ進む背景にあります。

玉城デニー氏の偽メール「沖縄県を琉球県に改称」は本当?

今回特に目を引いたのが、「沖縄県」という名称を「琉球県」に変更するという内容です。

しかし、これは玉城デニー氏が2026年沖縄県知事選で掲げた政策ではありません。

「琉球県へ改称する」と偽の公約を記載

琉球放送が報じた偽メールには、選挙公約の一つとして「沖縄県」を「琉球県」へ改称するという趣旨の記述がありました。

朝日新聞も、玉城氏が実際には掲げていない政策がメールへ盛り込まれていたと報じています。

玉城氏側はこの内容を明確に否定しました。

玉城デニー氏の2026年政策集に「琉球県改称」はない

玉城氏の2026年県知事選向け公式政策では、「命を守る」「くらしを支える」「未来をひらく」を柱に、物価高対策、経済、子育て、基地問題、離島振興など幅広い政策を掲げています。

公式政策ページを確認しても、「沖縄県を琉球県へ改称する」という公約は掲載されていません。

そのため、「玉城デニー氏が琉球県への改称を公約した」という情報は、玉城氏側の実際の政策とは一致しません。

「玉城デニー氏に投票するとお礼の品」は本当?

もう一つ大きな問題になったのが、玉城氏へ投票した有権者に「お礼の品」を渡すという内容です。

これについても、玉城氏の選挙事務所は事実無根だと否定しています。

投票済証明書などを持参するよう求める内容

琉球放送によると、偽メールには玉城氏へ投票した人へお礼の品を渡すとして、投票済証明書や投票用紙の写真などを持って選挙事務所へ来るよう促す記述がありました。

これだけを目にすれば、「玉城氏陣営が投票した人へ何かを配っているのか」と誤解する人が出ても不思議ではありません。

しかし玉城氏側は、このようなメールを送信した事実も、記載内容に関与した事実もないとしています。

選挙事務所にもクレームが入った

RBCの報道では、虚偽メールを信じた人から玉城氏の事務所へクレーム電話も入っていたとされています。

つまりメールはインターネット上で投稿されただけではなく、玉城氏本人の選挙活動と誤認した人が実際にいたことになります。

玉城氏側が「選挙活動に与える影響は大きい」として刑事告訴を検討したのも、この点が背景にあります。

玉城デニー氏のなりすましメールは誰が送った?

気になるのが、玉城デニー氏を装った偽メールを誰が送ったのかという点です。

2026年9月14日時点で、送信者の実名や所属などは公表されていません。

発信者の名前はまだ判明していない

9月11日の時点で玉城氏側は、送信元のアドレス所有者に関する情報を確認するため、発信者情報の開示請求を含む法的手続きを進める方針を示しています。

このことからも、声明発表時点で送信した人物が特定されていたわけではないことが分かります。

ネット上で特定の人物や政治団体の名前が推測されたとしても、今回確認できた主要報道では送信者は明らかになっていません。

発信者情報開示請求で送信元の特定を目指す

発信者情報開示請求とは、匿名で行われたインターネット上の情報発信について、一定の条件のもとで発信者を特定するための情報開示を求める手続きです。

今回、玉城氏側はメールの送信元アドレスの所有者に関する情報を確認するための手続きを準備していると説明しています。

ただし、「開示請求をする」と表明したことと、「送信者がすでに判明した」ことは同じではありません。

玉城デニー氏はなぜ刑事告訴?公職選挙法235条との関係

玉城デニー氏側は、単に「悪質なデマだった」と抗議するだけではなく、公職選挙法上の問題があると指摘しています。

選挙事務所側が具体的に挙げたのが、公職選挙法235条の「虚偽事項の公表罪」です。

公職選挙法235条は候補者に関する虚偽情報を規制

公職選挙法235条では、候補者を当選させない目的で、その候補者について虚偽の事項を公にしたり、事実をゆがめて公にしたりする行為を処罰対象として定めています。衆議院が公開する条文や那覇市選挙管理委員会の案内でも、この内容が示されています。

ただし、特定の行為が実際に同条違反になるかは、送信者の目的や認識、具体的なメール内容などを踏まえて捜査機関や司法が判断することになります。

玉城氏側が「抵触する」と主張している段階であり、送信者について同罪の成立が確定したわけではありません。

「なりすまし」自体を規制する規定もある

公職選挙法には、当選させる、または当選させない目的で、真実と異なる氏名や名称、身分を表示してインターネットなどで通信する行為について定めた規定もあります。

沖縄県内の豊見城市選挙管理委員会も、選挙に際する「なりすまし」について公職選挙法上の処罰対象となる場合があると案内しています。

今回どの条文が最終的に適用されるのかは、実際に告訴や捜査が進んだ後の判断になります。

玉城デニー氏側は刑事告訴をすでに行った?

ここは時系列で区別しておきたい部分です。

9月11日に玉城デニー氏側が発表したのは、「刑事告訴を準備している」という内容でした。

9月11日時点では刑事告訴に向けて準備中

琉球放送は、玉城氏側が週明けにも刑事告訴する構えで、発信者情報開示請求などの法的手続きを準備していると報じています。

日本共産党の機関紙「しんぶん赤旗」も、玉城デニー選対事務所が弁護士と協議し、刑事告訴へ向けた法的手続きを準備していると伝えています。

2026年9月14日時点で今回確認できた主要報道では、「告訴状が警察に正式受理された」とする追加発表までは確認できていません。

そのため、現段階では「刑事告訴した」と言い切るより、「刑事告訴に向けた準備を表明した」とする方が公表内容に沿っています。

沖縄県知事選で偽メールが問題になった理由

今回の偽メールが大きな問題になった背景には、送られたタイミングがあります。

メールが確認されたのは9月11日で、沖縄県知事選の投開票は9月13日でした。

投票判断をする有権者が多い選挙終盤での出来事だったことになります。

架空の政策が候補者本人の発言のように拡散

メールには、「琉球県への改称」という実際には掲げていない政策が、玉城氏本人の公約であるかのように書かれていました。

さらに「投票した人へお礼の品を渡す」という、選挙活動そのものへの誤解につながる内容も含まれていました。

候補者の政策を支持するかどうかを判断する選挙で、本人が発信していない政策を本人名義で広げれば、有権者の判断に影響するおそれがあります。

玉城氏側は声明で、選挙戦においてデマや中傷が異常な規模で出回っているとも訴えていました。

本物の政策は沖縄県選管でも確認できる

沖縄県選挙管理委員会は、2026年沖縄県知事選の候補者情報として、玉城デニー氏を含む候補者から提出された選挙公報を公式サイトで公開していました。

候補者の公約について疑問がある場合、こうした公式の選挙公報や候補者公式サイトに掲載された政策との違いを見ることで、今回のような情報との食い違いが分かります。

玉城デニー氏の告訴準備は知事選敗北後どうなる?

偽メール問題が起きた後、2026年9月13日に沖縄県知事選の投開票が行われました。

選挙では古謝玄太氏が42万3124票を獲得して初当選し、3期目を目指した玉城デニー氏を破りました。琉球放送によると、両氏の差は約14万7000票でした。

古謝玄太氏が沖縄県知事選で当選

9月11日の刑事告訴準備の発表は、選挙結果が出る前のものです。

その後に玉城氏が選挙で敗れたからといって、偽メールをめぐる問題そのものがなくなるわけではありません。

選挙期間中に誰が、どのような目的で、候補者本人を装ったメールを送ったのかという点は、選挙結果とは別の問題です。

告訴を実際に行うか今後の発表が焦点

9月14日時点で注目されるのは、玉城氏側が表明していた刑事告訴や発信者情報開示請求を予定通り進めるかどうかです。

現時点で送信者の実名は明らかになっておらず、捜査機関による刑事責任の判断も出ていません。

今後、玉城氏の選挙事務所や代理人から告訴状提出について発表があるのか、発信者が特定されるのかが焦点になります。

玉城デニー氏が告訴準備を表明した理由を確認

玉城デニー氏側が刑事告訴を準備すると表明した直接の理由は、2026年9月11日に本人や選挙事務所を装った偽メールが県内各所へ送信されたためです。

メールには、

・沖縄県を「琉球県」に改称する
・玉城氏へ投票した人にお礼の品を渡す
・投票済証明書などを持参するよう求める

といった内容が記載されていました。琉球放送や朝日新聞がメールの存在を報じています。

玉城氏の選挙事務所は、本人と事務所は一切関与しておらず、内容はすべて事実無根だと否定しました。

そのうえで、公職選挙法235条の虚偽事項公表罪などに抵触すると主張し、発信者情報の開示請求を含め、刑事告訴へ向けた法的手続きを進める方針を示しています。

なお、9月13日の沖縄県知事選では古謝玄太氏が当選し、玉城氏は3期目の当選を逃しました。

選挙結果は出ましたが、偽メールを誰が送ったのか、玉城氏側が刑事告訴を正式に行うのかという点は別の問題として残っています。

「琉球県への改称」や「投票した人へのお礼の品」は玉城氏側が否定している虚偽情報であり、実際の公約や選挙運動として確認されたものではありません。