
日本サッカー協会(JFA)の前会長で、現在は名誉会長を務める田嶋幸三氏が、2027年のFIFA会長選挙へ出馬する意向を表明しました。
JFAは2026年11月5日に東京都内で理事会を開き、田嶋氏のFIFA会長選への挑戦を支持することを決議。田嶋氏本人も会見し、FIFAをより公正で健全な組織へ変えていきたいという考えを明らかにしています。
現職のジャンニ・インファンティーノ会長も、2027年の会長選へ再選を目指して出馬する意向を表明しています。
FIFA会長選は2027年3月18日、モロッコ・ラバトで開催されるFIFA総会で行われる予定です。
では、田嶋幸三氏はなぜ今、FIFA会長を目指すのでしょうか。
出馬理由や2026年にFIFAで起きた問題、インファンティーノ会長との関係、勝算、正式立候補の条件、田嶋氏の経歴・学歴まで紹介します。
田嶋幸三がFIFA会長選に出馬!2026年11月5日に意向表明
田嶋幸三氏は2026年11月5日、2027年3月に行われるFIFA会長選挙へ立候補する意向を明らかにしました。
同日に開かれたJFA理事会では、日本サッカー協会として田嶋氏を支持することも決まっています。
現時点では出馬意向で正式候補確定前
2026年11月5日の段階では、田嶋氏がFIFA会長選の正式候補者として確定したわけではありません。
FIFA会長選へ正式に立候補するには、加盟協会からの推薦など所定の条件を満たし、期限内に手続きを完了する必要があります。
2027年会長選の候補者推薦期限は2026年11月18日です。
そのため現時点では、
「田嶋氏が出馬意思を表明し、JFAが支持を決定した段階」
となります。
田嶋幸三はなぜFIFA会長選に立候補?出馬理由は3つ
田嶋幸三氏がFIFA会長選へ挑戦する理由は、単に「日本人初のFIFA会長になりたい」からではありません。
本人の会見からは、現在のFIFA運営に対する問題意識と、サッカー界の将来に対する危機感が大きな理由になっていることが分かります。
理由①公平で公正なFIFAを取り戻したい
田嶋氏が最も強く訴えているのが、FIFAの公平性です。
会見では、日本サッカーが大事にしてきた誠実さや健全さ、高潔さを世界へ示したいという考えを説明。
さらにFIFAについても、公平で公正な組織へ戻す必要があるとの問題意識を示しました。
特定の国や人物の影響力によって判断が左右されるのではなく、加盟する各国・地域が公平に扱われる組織運営を目指すことが、出馬の大きな目的です。
理由②FIFAのガバナンスと透明性を改善したい
もう一つの理由が、FIFAの組織運営です。
2026年には大型商業プロジェクトを巡る混乱などもあり、意思決定の過程や透明性を問題視する声が国際サッカー界から上がりました。
田嶋氏は長年FIFAカウンシルメンバーとして組織内部に関わってきた人物です。
外部から批判するだけではなく、自ら会長選へ立ち、FIFAのガバナンスを変える立場を目指すことになります。
理由③勝敗だけでなく「声を上げること」に意味がある
田嶋氏は会長選について、当選だけが目的ではないという姿勢も示しています。
もちろん選挙へ出る以上は勝利を目指しますが、「勝つか負けるか」だけではなく、現在のFIFAのあり方について正式な選挙の場で問題提起すること自体にも意味があると考えています。
現職会長に対抗する候補が立つことで、加盟協会がFIFAの将来について考える機会を作ることも、今回の出馬理由の一つといえます。
田嶋幸三が出馬を決めた背景は?2026年FIFAで相次いだ問題
田嶋氏が掲げる「公平性」「透明性」という問題意識の背景には、2026年にFIFAを巡って相次いだ出来事があります。
ここでは出馬理由そのものではなく、田嶋氏がFIFAの運営を改めて問う契機になったと報じられている事案を見ていきます。
2026年W杯で米国代表選手の処分が猶予
2026年ワールドカップでは、米国代表FWフォラリン・バログン選手の処分を巡って議論が起こりました。
バログン選手はボスニア・ヘルツェゴビナ戦でレッドカードを受け、本来であれば次戦の出場停止対象となりました。
しかしFIFA懲戒委員会は、1試合の出場停止処分について1年間の猶予を認めています。
さらに、その前に米国のドナルド・トランプ大統領がインファンティーノFIFA会長へ連絡していたことが報じられたため、「政治的な働きかけが影響したのではないか」という疑問が広がりました。
FIFA側は、判断は独立した司法機関によるもので、規則に基づく決定だったと説明しています。
田嶋氏自身がこの一件だけを出馬理由として挙げたわけではありませんが、FIFAの公平性を考える象徴的な出来事の一つとなりました。
FIFA Forward Enterprise構想を巡る混乱
2026年には「FIFA Forward Enterprise(FFE)」構想も大きな議論を呼びました。
FIFAの主要大会に関する商業権などを扱う新たな事業構想でしたが、各大陸連盟などから反発が起こり、最終的に計画は撤回されています。
その後もUEFAなどから組織運営や意思決定の透明性を求める声が上がりました。
こうした一連の出来事によって、FIFAのガバナンスそのものが2027年会長選の争点として浮上しています。
田嶋幸三とインファンティーノは対立している?
田嶋幸三氏が現職のインファンティーノ会長に対抗して出馬することで、「2人は対立しているのか」と気になる人もいるでしょう。
しかし、2026年11月5日時点で、2人が個人的に不仲だと確認できる情報はありません。
田嶋氏はFIFAカウンシルメンバーとして、インファンティーノ体制のFIFAで長年活動してきました。
個人的な不仲ではなく運営方針を巡る違い
2026年10月23日に東京で開催されたAFC臨時総会では、田嶋氏はインファンティーノ会長が日本を訪れたこと自体について前向きな発言もしています。
そのため今回の出馬は、「インファンティーノ氏が嫌いだから対抗する」という構図ではありません。
FIFAの公平性、透明性、ガバナンスのあり方について異なる考えを持ち、選挙でその方針を問う関係と見る方が適しています。
JFAはインファンティーノ支持を撤回した?
田嶋氏の出馬を巡って注目されるのが、JFAの立場です。
2026年10月23日のAFC臨時総会では、AFCのサルマン会長がインファンティーノ氏の再選支持を表明しました。
宮本恒靖JFA会長も、AFCと歩調を合わせることが基本的な立ち位置という趣旨の発言をしています。
JFAは正式支持を決める前に田嶋氏支持へ
ただし、10月23日時点でJFAがインファンティーノ氏の支持を正式決定していたわけではありません。
宮本会長も、誰を支持するのかはさまざまな事情を踏まえて判断する考えを示していました。
その後、11月5日のJFA理事会では田嶋氏を支持することを正式に決議しています。
したがって、
「インファンティーノ支持を決めた後に撤回した」
というより、
「AFCとの協調を基本線に検討していた中で田嶋氏の出馬が決まり、JFAが田嶋氏支持を選んだ」
という流れです。
田嶋幸三のFIFA会長選に勝算はある?
2026年11月5日時点で、田嶋幸三氏の当選確率を具体的な数字で示せる材料はありません。
田嶋氏自身も、勝利を目指しながら、候補として声を上げることそのものに意味があるとの姿勢を示しています。
現職インファンティーノ会長には強い支持基盤
インファンティーノ会長はすでに2027年会長選への再選出馬を表明しています。
さらにAFCのサルマン会長も支持を明言しました。
現職会長として世界各地域に築いてきた人脈もあり、田嶋氏にとって簡単な選挙ではありません。
欧州などでFIFA運営への批判も
一方、FIFA運営を巡っては欧州を中心に批判もあります。
FFE構想や組織運営の透明性などについて、改革を求める加盟協会も存在します。
田嶋氏が掲げる「公正なFIFA」「ガバナンス改善」が、こうした協会の支持につながるかが選挙戦のポイントです。
現段階では「勝てる」「勝てない」と決めるより、正式候補になった後にどの国・地域が支持を表明するかを見る必要があります。
田嶋幸三の支持国はどこ?正式立候補には5協会の推薦が必要
田嶋幸三氏がFIFA会長選の正式候補になるには、JFAの支持だけでは足りません。
FIFAの規定では、少なくとも5つの加盟協会から正式な推薦を受ける必要があります。
また、直近5年間のうち2年間、選手や各国協会、大陸連盟、FIFAなどでサッカー活動に携わっていることも条件です。
11月5日時点では5協会確保を未公表
2026年11月5日時点では、田嶋氏が必要となる5協会の推薦をすでに確保したとの発表はありません。
JFAからの支持は決まっていますが、正式な候補者になるにはさらに複数の加盟協会から推薦を得る必要があります。
11月18日の期限までに必要な推薦をそろえられるかが、まず最初の焦点です。
FIFA会長選挙2027はいつ?3月18日にモロッコで実施
2027年のFIFA会長選挙は、2027年3月18日にモロッコ・ラバトで開催される第77回FIFA総会で行われる予定です。
FIFA会長の任期は4年間。
今回の選挙で選ばれた会長は、2027年から2031年の任期を担うことになります。
立候補締め切りは2026年11月18日
候補者推薦の期限は2026年11月18日です。
田嶋氏は11月5日に出馬意思を表明したため、約2週間で正式立候補に必要な手続きを進めることになります。
候補者は推薦を受けた後、資格審査を経て正式に確定します。
FIFA会長選の投票方法は?211協会が原則1票
FIFAには211の加盟協会があり、会長選では各加盟協会が原則として1票を持ちます。
人口やサッカー市場の規模によって票数が増える仕組みではありません。
日本もブラジルも小規模な加盟協会も、基本的には同じ1票です。
選挙は秘密投票で行われます。
候補者が2人以下の場合は、有効投票の過半数を獲得した候補者が選出されます。
田嶋氏が勝つには、アジアだけでなく欧州、アフリカ、北中米、南米、オセアニアまで幅広く支持を得ることが欠かせません。
FIFA会長選2027の候補者は誰?
2026年11月5日時点では、インファンティーノ現会長が再選への出馬を表明しています。
田嶋幸三氏も今回、出馬意思を明らかにしました。
ただし田嶋氏については、必要な推薦や資格審査を経た正式候補者として確定する前の段階です。
さらに、11月18日の期限までに別の人物が立候補する可能性もあります。
そのため現時点で「田嶋対インファンティーノの一騎打ち」と断定することはできません。
田嶋幸三は何者?wiki風プロフィール
田嶋幸三氏は、元日本代表選手から指導者、JFA幹部、FIFAカウンシルメンバーへと進んだ日本サッカー界の重鎮です。
2016年から2024年までJFA会長を務め、現在はJFA名誉会長。
2026年には日本サッカー殿堂入りも果たしています。
| 項目 | プロフィール |
|---|---|
| 名前 | 田嶋幸三 |
| 読み方 | たしま こうぞう |
| 生年月日 | 1957年11月21日 |
| 年齢 | 68歳(2026年11月5日時点) |
| 出身地 | 熊本県天草郡苓北町 |
| 高校 | 浦和市立南高校 |
| 大学 | 筑波大学体育専門学群 |
| 大学院 | 筑波大学大学院修士課程体育研究科 |
| 現在の主な役職 | JFA名誉会長・FIFAカウンシルメンバー |
| JFA会長歴 | 2016~2024年 |
| 日本代表歴 | 国際Aマッチ7試合 |
| 日本サッカー殿堂 | 2026年掲額 |
田嶋幸三の学歴|浦和南高校から筑波大学へ
田嶋幸三氏は熊本県生まれです。
少年時代に1964年東京オリンピックを観戦したことなどをきっかけに、サッカーへ関心を深めました。
その後、埼玉県の浦和市立南高校へ進学しています。
浦和南高校で全国高校サッカー選手権優勝
高校3年時には主将を務め、全国高校サッカー選手権大会で優勝しました。
卒業後は筑波大学体育専門学群へ進学しています。
筑波大学在学中に日本代表入り
筑波大学3年時には日本代表へ選出され、FWとして国際Aマッチ7試合に出場しました。
1980年に筑波大学を卒業後、古河電気工業へ入社。
1983年から1986年には西ドイツのケルンスポーツ大学へ留学して指導法を学び、帰国後には筑波大学大学院修士課程体育研究科も修了しています。
田嶋幸三の現役時代は?日本代表にも選出
田嶋氏は筑波大学卒業後、古河電工サッカー部でプレーしました。
1980年から1983年まで日本サッカーリーグで39試合に出場し、6得点3アシストを記録しています。
日本代表では国際Aマッチ7試合に出場しました。
現在はサッカー行政の人物という印象が強いですが、元日本代表選手でもあります。
田嶋幸三の経歴・実績は?JFA会長を8年間務める
現役引退後は指導者の道へ進みました。
2001年にはU-17日本代表監督としてFIFA U-17世界選手権を指揮。
その後はJFA技術委員長、専務理事、副会長などを歴任しています。
2016年から2024年までJFA会長
2016年には第14代JFA会長へ就任しました。
JFA史上初めて行われた会長選挙で選ばれ、2024年まで8年間会長を務めています。
2024年に宮本恒靖氏へ会長職を引き継いだ後は、JFA名誉会長となりました。
FIFAカウンシルでも長く活動
田嶋氏は国内だけでなく、国際サッカー行政でも長い経験を持っています。
2011年からAFC理事を務め、2015年にはFIFA理事に就任。
その後はFIFAカウンシルメンバーとして国際サッカー界の意思決定に関わってきました。
この国際経験も、FIFA会長選へ挑戦するうえで田嶋氏の大きな特徴となります。
田嶋幸三がFIFA会長になれば日本人初
田嶋幸三氏が正式に立候補し、選挙で当選すれば日本人初のFIFA会長となります。
ただし、2026年11月5日時点ではまだ出馬意思を表明した段階です。
まずは11月18日までに必要な加盟協会の推薦を集め、正式候補になることが最初の条件となります。
正式候補となった後は、どの国や地域が田嶋氏を支持するのかが大きな注目点です。
田嶋幸三のFIFA会長選出馬で今後の焦点は?
田嶋幸三氏は2026年11月5日、2027年FIFA会長選へ出馬する意向を表明しました。
出馬の中心にあるのは、「公平で公正なFIFAを目指す」「ガバナンスと透明性を改善する」という考えです。
その問題意識の背景には、2026年ワールドカップでの懲戒判断を巡る議論や、FFE構想を巡るFIFA内部の混乱があります。
現職のインファンティーノ会長との個人的な不仲が確認されたわけではなく、今回問われるのはFIFAをどのように運営していくのかという方針の違いです。
田嶋氏の当選可能性を数字で示せる段階ではありません。
今後は、11月18日までに正式立候補に必要な推薦を確保できるのか、どの加盟協会が支持を表明するのか、そして田嶋氏が「公正なFIFA」を具体的な公約としてどう示すのかが注目されます。
FIFA会長選は2027年3月18日、モロッコ・ラバトで行われる予定です。

