石川遼の父親が代表のゴルフ場で何があった?棚倉田舎倶楽部の1億円損害賠償・パワハラ訴訟を解説
石川遼の父親が代表のゴルフ場で何があった?棚倉田舎倶楽部の1億円損害賠償・パワハラ訴訟を解説

プロゴルファー・石川遼選手の父親が代表を務めるゴルフ場をめぐり、約1億円の損害賠償を求める訴訟が起こされたことが報じられました。

問題となっているのは、福島県棚倉町にある「棚倉田舎倶楽部」で働きながらプロゴルファーを目指していた男性研修生が、19歳だった2022年に亡くなった件です。

両親は、当時の支配人や指導役の先輩研修生によるパワハラが原因だったとして、2026年8月21日、運営会社の棚倉開発などに約1億200万円の損害賠償を求め、福島地裁いわき支部へ提訴しました。

白河労働基準監督署も、男性の死亡についてパワハラによる心理的負荷が原因だったとして労災認定しています。読売新聞、朝日新聞、共同通信などが今回の提訴を報じています。

ここで最初に確認しておきたいのが、石川遼選手本人や父・石川勝美氏と、訴訟で問題とされているパワハラ行為との関係です。

報道でパワハラを行ったと遺族側が主張しているのは「当時の支配人」と「指導役だった先輩研修生」です。石川遼選手本人や父・石川勝美氏個人が、パワハラを行った人物として提訴されたと報じられているわけではありません。

石川遼の父親が代表のゴルフ場で何があった?19歳研修生の死亡と損害賠償訴訟

今回のニュースは、棚倉田舎倶楽部でプロを目指していた19歳の男性研修生が2022年6月に亡くなり、その原因が職場のパワハラだったとして遺族が運営会社などを提訴したものです。

男性は高校卒業後に棚倉開発へ入社し、ゴルフ場で働きながらプロテスト合格を目指していました。

19歳のゴルフ研修生は2021年3月に棚倉開発へ入社

読売新聞や共同通信によると、男性は高校卒業直後の2021年3月、棚倉田舎倶楽部を運営する棚倉開発に入社しました。

ゴルフ場の寮で生活しながら、開場準備や接客、ボール拾い、キャディーなどの業務を担当していたとされています。

仕事の前後にはプロテストへ向けた練習にも取り組んでいました。

ゴルフ場で働く「研修生」は、仕事をしながら練習環境を得てプロを目指すケースがあります。

遺族側の代理人弁護士は、男性について「ゴルフ場を練習で使わせてもらうという側面があり、夢であるプロになるために辞められなかった」という趣旨の説明をしています。

男性は2022年6月24日に19歳で死亡

男性は2022年6月24日に19歳で亡くなりました。

その後、両親が勤務状況や職場での言動などを調べ、労災申請を行ったとされています。

朝日新聞は2026年8月18日、白河労働基準監督署が上司や先輩からのパワハラを原因とする自殺だったとして労災認定したことを報じました。

棚倉田舎倶楽部のパワハラとは?支配人や先輩研修生の言動

遺族側が訴状で主張しているのは、当時の支配人と指導役だった先輩研修生から繰り返し叱責や暴言を受けていたという内容です。

今回の訴訟は始まったばかりであり、民事裁判としての責任については今後、双方の主張や証拠をもとに裁判所が判断することになります。

「バカ」「家に帰れ」などの発言があったと遺族側が主張

共同通信によると、訴状では2021年4~5月ごろから、当時の支配人や指導役だった先輩研修生による言動が始まったとされています。

男性に対して、

「バカ」

「家に帰れ」

などの言葉が投げかけられたほか、日常的に無視されることもあったというのが遺族側の主張です。

読売新聞も、上司から「バカ」「来なくていいから」などと言われていたと訴状や代理人弁護士の説明をもとに報じています。

死亡前の約3カ月は週2~3回の長時間叱責

男性が亡くなる直前の2022年4月から6月には、1時間程度に及ぶ激しい叱責が週2~3回あったとされています。

共同通信によると、叱責が2時間半に及ぶケースもあったということです。

仕事をしながらプロテストを目指して練習していた男性にとって、職場は仕事だけでなく夢を追うための練習環境でもありました。

遺族側は、こうした立場から簡単には職場を離れられなかったと訴えています。

棚倉田舎倶楽部の19歳研修生は労災認定されていた

今回の訴訟に先立ち、白河労働基準監督署による労災認定が行われています。

遺族側が一方的に「パワハラだった」と主張しているだけではなく、労働基準監督署も職場での出来事と死亡との関係を認定したことになります。

白河労働基準監督署が2025年3月に労災認定

共同通信によると、白河労働基準監督署は2025年3月、男性の死亡を労災と認定しました。

当時の支配人らによる長時間の叱責などをパワハラと認め、死亡は業務に起因すると判断したとされています。

朝日新聞も2026年8月18日、上司や先輩によるパワハラが原因だったとして労災認定されたことを報じています。

労災認定と今回の民事訴訟は別の手続きです。

労災認定が行われた一方で、棚倉開発や当時の支配人らが民事上どこまで損害賠償責任を負うのかについては、今回提起された裁判で争われることになります。

損害賠償は約1億200万円!遺族は誰を訴えた?

男性の両親は2026年8月21日、福島地裁いわき支部に損害賠償請求訴訟を起こしました。

共同通信では請求額を「計約1億200万円」、読売新聞や朝日新聞では「約1億円」と報じています。

訴えられたのは棚倉開発・当時の支配人・先輩研修生

今回、遺族側が損害賠償を求めている相手として報じられているのは、

  • ゴルフ場運営会社「棚倉開発」
  • 当時のゴルフ場支配人
  • 指導役だった先輩研修生

です。

ここは「石川遼の父親のゴルフ場」という報道の見出しから、誤解しやすい部分です。

石川遼選手本人が提訴されたわけではありません。

また、父・石川勝美氏は棚倉開発の代表取締役ですが、主要報道では石川勝美氏個人がパワハラ行為をした人物として提訴されたとは伝えられていません。

今回の会社側の被告は、石川勝美氏が代表を務める法人「棚倉開発」です。

棚倉開発は「コメントを控える」

提訴を受け、棚倉開発は読売新聞の取材に対して、弁護士に任せているためコメントは控えるという趣旨の回答をしています。

共同通信の取材にも「コメントを差し控える」と回答しています。

2026年8月22日時点では提訴された直後であり、会社側の裁判上の具体的な反論はまだ詳しく報じられていません。

石川遼の父親・石川勝美氏と棚倉田舎倶楽部の関係は?

今回、「石川遼 父親 ゴルフ場」という言葉とともにニュースが注目されたのは、棚倉田舎倶楽部を運営する棚倉開発の代表取締役を、石川遼選手の父・石川勝美氏が務めているためです。

石川家と棚倉田舎倶楽部の関係は2018年に始まりました。

石川遼のマネジメント会社が2018年に経営権を取得

GDOゴルフダイジェスト・オンラインによると、2018年9月25日、石川遼選手のマネジメント会社「ケーアイ企画」が棚倉田舎倶楽部の経営権を取得しました。

ゴルフ場を運営する棚倉開発の社長には、父・石川勝美氏が就任しています。

当時のゴルフ場業界情報でも、棚倉開発の株式がケーアイ企画に譲渡され、代表取締役が石川勝美氏に交代したことが伝えられています。

ケーアイ企画とは石川遼のマネジメント会社

ケーアイ企画は、石川遼選手のマネジメントを行ってきた会社です。

2018年当時のGDOは、同社による棚倉田舎倶楽部の経営権取得にあわせ、石川遼選手が将来的なコースデザインやジュニア育成、ゴルフ活性化活動への意欲を語っていたと報じています。

文春オンラインも、ケーアイ企画が2018年9月に棚倉田舎倶楽部の運営会社の全株式を取得し、父・石川勝美氏が社長に就任した経緯を報じています。

棚倉田舎倶楽部の公式サイトにも「KI MONTHLY ケーアイ企画マンスリー」というコンペが掲載されるなど、現在もケーアイ企画との関係を確認できます。

石川遼選手や父・石川勝美氏がパワハラをした?

今回のニュースで特に区別しておきたいのが、「石川家が経営に関係するゴルフ場で起きた問題」と「誰がパワハラをしたとされているのか」という点です。

報道内容を見る限り、両者は同じではありません。

石川遼本人によるパワハラとは報じられていない

遺族側が訴えているパワハラ行為は、当時の支配人と指導役だった先輩研修生によるものとされています。

石川遼選手本人が男性研修生を叱責した、暴言を浴びせた、指導を担当していたといった内容は、読売新聞、朝日新聞、共同通信の今回の提訴報道にはありません。

そのため、「石川遼がパワハラをした」という内容のニュースではありません。

父・石川勝美氏もパワハラ実行者として報じられていない

石川勝美氏についても、棚倉開発の代表取締役であることは報じられていますが、今回問題とされている具体的な叱責や暴言を行った人物として名前が挙げられているわけではありません。

遺族側がパワハラ行為を行ったと主張しているのは、当時の支配人と指導役だった先輩研修生です。

一方、運営会社である棚倉開発そのものには約1億200万円の損害賠償が求められており、会社としての責任が今後の裁判で争われます。

棚倉田舎倶楽部とは?石川遼もコース監修に関わったゴルフ場

棚倉田舎倶楽部は、福島県東白川郡棚倉町にある27ホールのゴルフ場です。

公式サイトによると、所在地は福島県棚倉町仁公儀字川原田286。現在も営業を続けています。

2018年から石川家側が経営に関わる

2018年9月にケーアイ企画が経営権を取得し、父・石川勝美氏が運営会社・棚倉開発の社長に就任しました。

GDOは当時、以前からいた支配人をはじめスタッフについては前体制から引き継ぐ方針だったと報じています。

石川遼選手自身もコース監修に携わり、ジュニア育成などでゴルフ場を活用する考えを明らかにしていました。

このため今回の提訴が「石川遼選手の父親が代表を務めるゴルフ場」として大きく報じられています。

19歳ゴルフ研修生の死亡から提訴までの経緯

今回の出来事は、男性が棚倉開発に入社した2021年から、2026年の損害賠償請求まで約5年にわたります。

時系列で見ると、なぜ現在になって「石川遼の父親のゴルフ場」が再び報じられたのかが分かります。

2021年3月|高校卒業後に棚倉開発へ入社

男性は高校を卒業した2021年3月、プロゴルファーになることを目指して棚倉開発へ入社しました。

棚倉田舎倶楽部の寮で暮らし、ゴルフ場の業務を行いながら練習を続けていました。

2021年以降|支配人や先輩からの言動があったと遺族側が主張

共同通信によると、2021年4~5月ごろから、支配人と指導役の先輩による暴言や無視が始まったと訴状には記載されています。

死亡直前の2022年4~6月には、長時間に及ぶ叱責が週2~3回に達していたとされています。

2022年6月24日|男性が19歳で死亡

男性は2022年6月24日に19歳で亡くなりました。

両親はその後、男性の日記や勤務状況などをもとに職場で何が起きていたのかを調べていったと報じられています。

2025年3月|白河労基署が労災認定

白河労働基準監督署は2025年3月、支配人らによる叱責などがパワハラにあたり、男性の死亡が業務に起因するとして労災認定しました。

2026年8月21日|両親が約1億200万円を求め提訴

そして2026年8月21日、男性の両親が棚倉開発、当時の支配人、指導役だった先輩研修生に対して、計約1億200万円の損害賠償を求める訴訟を福島地裁いわき支部に起こしました。

福島地方裁判所の公式案内でも、いわき支部が民事訴訟を取り扱う地方裁判所の支部として確認できます。

石川遼の父親のゴルフ場で何があった?現在分かっていること

今回報じられたのは、石川遼選手の父・石川勝美氏が代表取締役を務める棚倉開発が運営する「棚倉田舎倶楽部」で、プロゴルファーを目指していた男性研修生が19歳で亡くなった問題です。

男性は2021年3月に棚倉開発へ入社し、働きながらプロテストを目指していました。

遺族側は、当時の支配人や指導役だった先輩研修生から長時間の叱責や暴言などのパワハラを受けていたと主張しています。

白河労働基準監督署は2025年3月、パワハラが原因による死亡だったとして労災認定しました。さらに2026年8月21日、両親が棚倉開発などを相手取り、約1億200万円の損害賠償を求めて福島地裁いわき支部へ提訴しています。

一方、「石川遼選手の父親が代表のゴルフ場」という表現だけを見ると、石川遼選手や父・石川勝美氏自身がパワハラをしたように受け取られる可能性があります。

今回の主要報道で具体的なパワハラ行為をしたと遺族側が主張している人物は、当時の支配人と指導役だった先輩研修生です。石川遼選手本人や石川勝美氏個人がパワハラの実行者として提訴されたとは報じられていません。

棚倉開発は提訴についてコメントを控えており、会社側や元支配人らの詳しい主張、約1億200万円の損害賠償請求に対して裁判所がどのような判断を示すのかは、これからの民事裁判で明らかになっていくことになります。