
北陸自動車道を時速190キロで走行したとして道路交通法違反の罪に問われている72歳の男性が、初公判で「僕は無罪です」と主張したことが話題になっています。
「時速190キロとオービスに記録されているのに、なぜ無罪を主張するのか」「すでに無罪になったのか」と疑問に感じた人も多いのではないでしょうか。
結論からいうと、72歳の被告は無罪判決を受けたわけではありません。
2026年8月24日に金沢地裁で開かれた初公判で、被告側が「有罪を立証する証拠が足りない」として無罪を主張した段階です。
検察側はオービスの映像などから速度超過は明らかだと主張しており、双方の主張は真っ向から対立しています。MRO北陸放送によると、次回公判は10月22日に予定されています。
北陸道時速190キロで何があった?72歳男の速度超過事件
今回の裁判は、2026年3月に石川県白山市の北陸自動車道で起きたとされる速度超過をめぐるものです。
被告はメルセデス・ベンツのスポーツカーを運転し、最高速度を90キロ上回る時速190キロで走行したとして起訴されています。
3月21日に北陸自動車道を時速190キロで走行したとされる
MRO北陸放送によると、72歳の被告は2026年3月21日午前8時45分ごろ、石川県白山市の北陸自動車道下り線を走行していました。
起訴内容では、当時の最高速度を90キロ上回る時速190キロで運転したとされています。
車はドイツ製のメルセデス・ベンツ「SLK350」と報じられています。
道路交通法22条では、道路標識などで最高速度が指定されている道路では、その速度を超えて進行してはならないと定められています。
オービスが反応し石川県警が捜査
現場付近には速度違反自動取締装置、いわゆる「オービス」が設置されていました。
テレビ金沢によると、オービスが反応したことをきっかけに石川県警が捜査し、車両や運転者を特定したとされています。
被告は6月2日に道路交通法違反の疑いで逮捕されましたが、逮捕当時から「速度違反はしていません」と容疑を否認していました。
北陸道時速190キロの72歳男はなぜ無罪主張?
今回最も気になるのが、「オービスで190キロとされているのに、なぜ無罪を主張しているのか」という点です。
2026年8月24日の初公判で明らかになった理由は、弁護側が「有罪を立証するための証拠が足りない」と主張しているためです。
弁護側は「有罪立証の証拠が足りない」と主張
石川テレビによると、弁護側は初公判で、
「有罪立証の証拠が足りない」
として無罪を主張しました。
テレビ金沢系の報道では、弁護側は速度違反そのものがなかったとして無罪を求めたと伝えられています。
つまり、今回の「無罪主張」は、
「時速190キロで走ったとしても罪にならない」
という主張ではありません。
そもそも検察が主張している速度超過について、有罪と認定するだけの証拠がそろっているのかを争っているということです。
無罪主張の詳しい根拠はまだ明らかになっていない
ただし、弁護側がオービスのどの部分に問題があると考えているのかについては、8月24日の報道では詳しく明らかになっていません。
例えば、
- 測定された速度そのもの
- オービスの測定精度
- 撮影された車両との同一性
- 被告が運転していたことの立証
- 機器の設置・点検状況
など、速度違反事件では複数の点が証拠として関係します。
しかし、今回について弁護側が具体的にどの点を争っているのかは、主要報道では「証拠が不十分」というところまでしか伝えられていません。
今後の公判で弁護側の具体的な主張が示されると、なぜ無罪を求めているのかがさらに分かってくるとみられます。
「なぜ無罪?」は誤解!まだ無罪判決は出ていない
ニュースの見出しだけを見ると、「時速190キロで走ったのに無罪になった」と受け取ってしまうかもしれません。
しかし、2026年8月25日時点で金沢地裁はまだ判決を出していません。
現在は初公判が終わったばかりです。
被告が「僕は無罪です」と起訴内容を否認
MRO北陸放送によると、被告は初公判で起訴内容について聞かれ、当初は「スピードが出たらしい」と答えました。
その後、「僕は無罪です」と述べています。
これは裁判での「無罪主張」であり、裁判所が無罪を認めたという意味ではありません。
現時点では、
検察側=速度超過は証拠から明らか
弁護側=有罪を立証する証拠が足りない
という状態です。
最終的には金沢地裁が証拠を審理したうえで、有罪か無罪かを判断します。
オービス映像があるのになぜ裁判になる?検察側の主張は?
今回、検察側が中心的な証拠として挙げているのが、現場に設置されていたオービスです。
「オービスに映っているなら裁判で争う余地はないのでは」と感じる人もいるかもしれません。
しかし、刑事裁判では提出された証拠について裁判所が内容や信用性を審理します。
検察側はオービスから速度超過は明らかと主張
MRO北陸放送によると、検察側は現場の速度違反自動取締装置の映像から、被告が速度超過をした事実は明らかだと主張しています。
さらにテレビ金沢は、検察側が実況見分の結果、現場の自動取締装置の信用性に問題はなかったと主張していると報じています。
検察側としては、
「オービスによる測定」
「撮影された映像」
「実況見分」
などをもとに、時速190キロでの走行を立証しようとしていることになります。
オービス映像があれば自動的に有罪になるわけではない
一方、裁判所は検察側が「オービスに記録された」と主張しただけで判決を決めるわけではありません。
弁護側が証拠の信用性や立証内容を争えば、その主張も含めて審理されます。
今回の弁護側も、まさに「有罪立証の証拠が足りない」と争っています。
どの証拠をどの程度信用できるのかは、今後の公判で裁判所が判断することになります。
北陸道時速190キロの72歳男は90日間の免許停止を受けていた
被告は裁判とは別に、運転免許について90日間の停止処分を受けていたと明らかにしています。
初公判後の取材では、すでに停止期間を終えて免許が戻ったと話しています。
ここで疑問となるのが、「90日間の免停を受けたなら、速度違反を認めたことになるのではないか」という点です。
免許停止と刑事裁判は別の手続き
石川県警が公開している運転免許制度の説明では、免許停止などの行政処分と、過去の違反行為に対する刑事処分は、目的や手続きが異なる「相互に独立した処分」とされています。
免許停止は、将来の道路交通上の危険を防ぐために行われる行政処分です。
一方、現在金沢地裁で行われているのは、道路交通法違反について刑事責任が認められるかを判断する刑事裁判です。
そのため、
「90日間の免許停止を受けた=刑事裁判でも有罪確定」
ということではありません。
反対に、免許停止期間を終えたから刑事事件も終了するということでもありません。
被告自身は取材に対し、90日の処分を終えて免許が戻ったと話していますが、刑事裁判は現在も続いています。
72歳男は「最高裁まで争う」と発言!本当に最高裁まで行く?
初公判後の取材で、72歳の被告は何度も「最高裁まで」という言葉を口にしています。
MRO北陸放送の取材に対しても、最高裁まで争う意思を明確にしました。
ただ、今回の事件がすぐ最高裁で審理されるわけではありません。
まずは金沢地裁で判決が出る
現在開かれているのは金沢地方裁判所での第一審です。
まずは金沢地裁で検察側と弁護側の主張・証拠について審理され、判決が言い渡されます。
裁判所の公式説明では、刑事事件で第一審判決に不服がある当事者は高等裁判所へ控訴でき、さらに高等裁判所の判決に不服がある場合は最高裁判所へ上告する仕組みになっています。
今回でいえば、金沢地裁の次の控訴審は名古屋高等裁判所金沢支部となります。
「最高裁まで争う」と言えば必ず最高裁で詳しく審理されるわけではない
被告が「最高裁まで行く」と発言していても、最初から最高裁で争えるわけではありません。
まず第一審の判決を受け、必要に応じて控訴、その後に上告という流れになります。
裁判所の説明では、刑事事件で最高裁への上告理由は憲法違反や判例違反などに限られています。
被告は取材で「最高裁まで争います」と話していますが、今は金沢地裁で第一審が始まった段階です。
北陸道時速190キロ事件の今後は?次回裁判は10月22日
この裁判で今後注目されるのは、弁護側が「証拠不十分」とする具体的な理由です。
現時点では「無罪を主張した」という事実が大きく報じられていますが、その根拠については詳しく伝えられていません。
次回公判は2026年10月22日
MRO北陸放送によると、次回の裁判は2026年10月22日に開かれる予定です。
今後の公判では、
- オービスが記録した速度
- オービスの信用性
- 実況見分の結果
- 被告側が証拠不十分とする具体的な理由
- 検察側と弁護側が提出する証拠
などが焦点となります。
判決日については、8月25日時点では報じられていません。
北陸道時速190キロの72歳男はなぜ無罪主張?現在分かっている理由
北陸自動車道を時速190キロで走行したとして道路交通法違反の罪に問われている72歳の被告は、2026年8月24日の初公判で「僕は無罪です」と主張しました。
無罪を主張している理由について、弁護側は「有罪立証の証拠が足りない」としています。石川テレビも、弁護側が証拠不足を理由に無罪を求めたと報じています。
一方、検察側は現場のオービス映像などから速度超過は明らかであり、実況見分でも自動取締装置の信用性に問題はなかったと主張しています。
つまり、「北陸道を時速190キロで走った72歳男が無罪になった」というニュースではありません。
現在は、
検察側が「時速190キロで走行した証拠がある」と主張し、弁護側が「有罪とするには証拠が足りない」と争っている初公判後の段階
です。
被告は90日間の免許停止処分を終えていますが、石川県警が説明している通り、運転免許の行政処分と刑事裁判は独立した手続きです。
次回公判は10月22日。弁護側がオービスなどの証拠について具体的に何を問題としているのか、そして金沢地裁が最終的にどのような判決を示すのかが今後の焦点となります。

