
関芳弘文部科学大臣が、衆議院議員会館で政治資金パーティーを開いていたとして謝罪しました。
関氏が代表を務める自民党兵庫県第3選挙区支部は、2020年と2024年の計2回、議員会館内で政治資金パーティーを開催していました。
2020年は244万円の収入に対して支出4万6424円、2024年は81万円の収入に対して支出8万1957円。特に2020年は収入から開催経費を差し引いた割合が約98%、2024年も約90%となる高い収益性でした。
問題になったのは、政治資金パーティーそのものだけではありません。
衆議院議員会館では、内規によって許可を受けない商行為や、料金を徴収する政治資金パーティーの開催が認められていません。
関氏は2026年10月13日の会見で開催を認め、「勉強不足だった」「もう二度とやらない」と謝罪しました。
一方、現時点で確認されているのは衆議院の内規への抵触です。今回のパーティー開催自体について、刑事事件として違法と認定されたとの発表は確認されていません。
さらに関氏は、旧安倍派の政治資金問題でも2018~2022年の5年間に計836万円の不記載が判明し、2024年に自民党から戒告処分を受けています。今回の問題を受け、過去の政治資金問題も再び注目されています。
関芳弘文科大臣は何した?議員会館で政治資金パーティー
今回問題になったのは、関芳弘氏側が2020年と2024年に衆議院議員会館を使って政治資金パーティーを開催していたことです。
政治資金収支報告書などから開催場所と収支が確認され、2026年10月に問題が表面化しました。
関氏本人も10月13日の閣議後記者会見で事実関係を認めています。
2020年に「関芳弘を励ます会」を開催
2020年12月8日には、衆議院第1議員会館の国際会議室で政経セミナー「関芳弘を励ます会」を開催しました。
収入は244万円。
一方、政治資金収支報告書に計上された開催事業費は4万6424円でした。
単純に収入から開催経費を差し引くと、239万3576円が残る計算です。
収入に対する差額の割合は約98.1%となります。
2024年には議員会館内の自室で開催
2024年6月13日には「関芳弘政経バイオフォーラム」を開催。
神戸新聞によると、会場は議員会館内の自身の部屋で、収入81万円に対し関連支出は8万1957円でした。
差額は72万8043円で、収入の約89.9%に相当します。
2回分を合わせると、収入は計325万円、確認できる開催経費は計12万8381円です。
ただし、この差額が関氏個人の収入になったという意味ではありません。関氏側の政治団体の政治活動に使われる資金として扱われています。
なぜ議員会館で政治資金パーティーを開くと問題?
今回のポイントは、政治資金パーティーを開催した場所です。
衆議院議員会館では、許可を受けない商行為が内規によって禁止されています。
衆院事務局は、料金を徴収する政治資金パーティーも禁止対象になると説明しています。
議員会館の内規で有料パーティーは禁止
政治資金パーティーは、参加者などから対価を受け取り、開催経費との差額を政治活動の資金とする仕組みです。
関氏は会見で、政治資金パーティーについて「商行為とは違うもの」と自分で判断していたと説明しました。
しかし、2026年10月9日に衆議院事務局へ問い合わせたところ、議員会館での開催は認められていないとの説明を受けたとしています。
そのため10月13日には、自身の認識不足を認めて謝罪しました。
関氏「勉強不足だった」
関氏は会見で、今後同じことがないよう反省する考えを示しました。
FNNの報道では、
「深く反省し、もう二度とやらない」
という趣旨で謝罪しています。
テレビ朝日の取材でも「勉強不足だった」と説明し、得た資金については政治活動に使用するとしています。
議員会館でのパーティー開催は違法?
「内規違反なら法律にも違反しているの?」と疑問に思う人もいるでしょう。
現時点で確認できているのは、衆議院議員会館の使用ルールに反して政治資金パーティーを開いたという問題です。
内規違反と刑事上の違法性は別
衆議院の内規は、議員会館を利用する際のルールです。
このルールに反したからといって、それだけで直ちに刑法などの犯罪が成立するわけではありません。
2026年10月13日時点で、今回の議員会館でのパーティー開催を理由として関氏が逮捕、書類送検、起訴されたとの発表は確認されていません。
したがって、
「衆院議員会館の内規に抵触したことは本人も認めているが、今回の行為について刑事上の違法性が確定したわけではない」
というのが現在の状況です。
なぜ利益率が約9割以上になった?
今回注目されているもう一つのポイントが、政治資金パーティーの利益率です。
2024年のパーティーは81万円の収入に対し、開催経費は8万1957円。差額72万8043円で約90%が残りました。
さらに2020年は244万円の収入に対して開催事業費が4万6424円だったため、差額は約98%です。
議員会館では会場使用料がかからない
高い利益率となった背景として注目されているのが、議員会館の利用料金です。
議員が議員事務所や会議室を利用する際には通常の民間ホテルや宴会場のような会場使用料が発生しないため、開催経費を抑えやすくなります。
このため、「無料で利用できる議員会館を使って高い利益率を確保したのではないか」という疑問も出ています。
ただし、関氏が利益率を上げる目的で意図的に議員会館を選んだと認めたわけではありません。
関氏はあくまで、政治資金パーティーが禁止される商行為に該当するとの認識がなかったと説明しています。
244万円と81万円の内訳は?
2回のパーティーを比較すると、次のようになります。
| 開催日 | パーティー | 収入 | 開催関連支出 | 差額 |
|---|---|---|---|---|
| 2020年12月8日 | 関芳弘を励ます会 | 244万円 | 4万6424円 | 239万3576円 |
| 2024年6月13日 | 関芳弘政経バイオフォーラム | 81万円 | 8万1957円 | 72万8043円 |
| 合計 | - | 325万円 | 12万8381円 | 312万1619円 |
2024年分については、議員会館内の食堂やすし店などへの支出が確認されています。
一方、この表の「差額」は政治団体に残った収支上の差額であり、関氏個人が312万円を受け取ったという意味ではありません。
高すぎる利益は「寄付金」になる?
今回の会見では、高い利益率から、パーティー券の代金が実質的な寄付に当たるのではないかという質問も出ました。
この論点は、10月9日に最初に問題を報じた「しんぶん赤旗」も指摘しています。
関氏は「寄付金には当たらない」と説明
関氏は10月13日の会見で、得た資金が寄付金に当たるとの見方を否定しました。
神戸新聞によると、関氏は寄付金には当たらないとの認識を示し、資金は法律にのっとって政治活動に使うと説明しています。
したがって、
「約9割以上が残ったから自動的に違法な寄付になる」
と決まったわけではありません。
政治資金パーティーとして受け取った金銭に対して、実際にどの程度の催しが行われたのかなどが論点として指摘されていますが、行政や司法が違法な寄付だと認定した事実は確認されていません。
政治資金収支報告書への記載はどうなっている?
関氏側は、2020年と2024年のパーティー収入そのものを政治資金収支報告書に記載しています。
そのため今回の問題は、「325万円のパーティー収入自体が完全に隠されていた」という話ではありません。
一方、しんぶん赤旗は、高い利益率だったことから実質的な寄付に当たるのであれば、寄付として記載する必要があるのではないかと問題提起しています。
これに対して関氏は、寄付金ではなく政治資金パーティー収入として扱うことに問題はないとの認識を示しています。
現時点では双方の見解が異なっており、寄付金の不記載が行政や司法によって確定したという状況ではありません。
関芳弘氏には過去にも「裏金問題」があった?
今回の政治資金パーティー問題を受け、関氏が過去に関係した自民党旧安倍派の政治資金問題も再び注目されています。
関氏は旧安倍派に所属し、派閥の政治資金パーティー券販売をめぐって還流された資金を政治資金収支報告書へ記載していなかったことが2024年に明らかになりました。
2018~2022年の5年間で836万円を不記載
関氏側が明らかにした不記載額は、2018年から2022年までの5年間で計836万円です。
兵庫県選挙管理委員会には収支報告書の訂正を届け出ています。
2024年12月の衆議院政治倫理審査会では、事務所スタッフが派閥から不記載を指示されていたとして、自身が不記載を指示したことは否定しました。
自民党から「戒告」処分
自民党は2024年4月4日、派閥の政治資金問題をめぐり39人を処分しました。
関芳弘氏は、このうち「戒告」の対象となっています。自民党が公開した党紀委員会の審査結果にも名前が記載されています。
この2024年の政治資金不記載問題と、2020年・2024年の議員会館でのパーティー開催問題は別の事案です。
ただ、いずれも政治資金をめぐる問題であるため、今回の謝罪によって過去の問題も併せて取り上げられています。
関芳弘文科大臣は誰?経歴・プロフィール
関芳弘氏は自民党所属の衆議院議員で、兵庫3区選出です。
2026年9月に発足した第2次高市改造内閣で文部科学大臣に就任しました。文部科学省の公式プロフィールでは、現在7回当選とされています。
関芳弘氏のwiki風プロフィール
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名前 | 関芳弘 |
| 読み方 | せき よしひろ |
| 生年月日 | 1965年6月7日 |
| 出身地 | 徳島県小松島市 |
| 選挙区 | 衆議院・兵庫3区 |
| 政党 | 自由民主党 |
| 当選回数 | 7回 |
| 学歴 | 関西学院大学経済学部卒業 |
| 大学院 | 英国国立ウェールズ経営大学院修了・MBA |
| 前職 | 住友銀行(現・三井住友銀行) |
| 初当選 | 2005年 |
| 現職 | 文部科学大臣 |
文部科学省によると、関氏は1989年に関西学院大学経済学部を卒業後、住友銀行へ入行。2015年には英国国立ウェールズ経営大学院を修了してMBAを取得しています。
経済産業副大臣などを歴任
国会議員としては2005年に初当選しました。
その後、経済産業大臣政務官、環境副大臣、経済産業副大臣、自民党副幹事長、衆議院環境委員長などを歴任しています。
2026年9月17日に第2次高市改造内閣で文部科学大臣に就任し、初入閣しました。
関芳弘文科大臣は辞任する?
今回の報道を受け、「関芳弘 辞任」と今後を気にする人もいるでしょう。
2026年10月13日夕方時点で、関氏は文部科学大臣を辞任すると表明していません。
文部科学省の最新の幹部名簿でも、文部科学大臣は関芳弘氏となっています。
会見では辞任ではなく謝罪と再発防止を表明
10月13日の会見で関氏が示したのは、
- 議員会館で政治資金パーティーを開いたことを認める
- 内規で禁止されているとの認識がなかった
- 「勉強不足だった」と反省
- 今後は同じことをしない
- 政治資金は法律に従って政治活動に使う
という説明です。
辞任の意向を表明したとの報道は確認できません。
高市首相が関氏を更迭すると発表した事実も、10月13日夕方時点では確認されていません。
関芳弘氏は新たに処分される?
2024年の旧安倍派政治資金問題では、自民党から戒告処分を受けています。
一方、今回の議員会館パーティー問題について、自民党が新たな党紀処分を決定したとの発表は10月13日夕方時点では確認できません。
衆議院側からどのような対応が取られるのかについても、現時点では具体的な追加処分は明らかになっていません。
過去には議員会館でのパーティー開催をめぐって議院運営委員長から厳重注意を受けた例も報じられており、今後、衆議院側が関氏へどのような対応を取るのかが確認点になります。
関芳弘文科大臣の問題を時系列で確認
今回の問題と過去の政治資金問題は時期が異なります。
| 時期 | 主な出来事 |
|---|---|
| 2018~2022年 | 旧安倍派からの還流分など計836万円を収支報告書に不記載 |
| 2020年12月8日 | 議員会館で「関芳弘を励ます会」を開催 |
| 2024年1月 | 836万円の不記載を公表し、収支報告書を訂正 |
| 2024年4月 | 自民党が関氏を戒告処分 |
| 2024年6月13日 | 議員会館内で「関芳弘政経バイオフォーラム」を開催 |
| 2024年12月 | 政治倫理審査会で旧安倍派問題について説明 |
| 2026年9月 | 文部科学大臣に就任 |
| 2026年10月9日 | 2024年の議員会館パーティー問題が報道 |
| 2026年10月12日 | 2020年にも議員会館で開催していたことが報道 |
| 2026年10月13日 | 関氏が2回の開催を認め、謝罪 |
過去の政治資金不記載問題で処分を受けた後に、別の政治資金をめぐる問題が表面化したことから、関氏の説明責任が改めて問われています。
関芳弘文科大臣は結局何をした?
関芳弘文科大臣をめぐる今回の問題では、2020年と2024年に、衆議院議員会館内で政治資金パーティーを開いていたことが確認されました。
2020年の「関芳弘を励ます会」は244万円の収入に対して開催経費4万6424円、2024年の「関芳弘政経バイオフォーラム」は81万円の収入に対して8万1957円の支出でした。
議員会館では内規によって、許可を受けない商行為や料金を徴収する政治資金パーティーの開催が禁止されています。
関氏は政治資金パーティーを商行為だと認識していなかったと説明しましたが、10月9日に衆院事務局へ確認し、禁止されていることを知ったとして謝罪。「もう二度とやらない」としています。
一方で、議員会館の内規違反と刑事上の違法行為は同じではありません。今回の開催を理由として関氏が刑事処分を受けた事実は確認されていません。
パーティーの高い利益率をめぐって「実質的な寄付ではないか」との指摘もありますが、関氏は寄付には当たらないとの認識を示しています。行政や司法が違法な寄付や不記載だと認定したわけでもありません。
また、関氏は旧安倍派の政治資金問題で、2018~2022年の5年間に836万円の不記載があり、2024年に自民党から戒告処分を受けています。
2026年10月13日夕方時点では、関氏は文部科学大臣を辞任しておらず、新たな党紀処分や更迭も発表されていません。
今後は、衆議院側や自民党が今回の内規違反について追加対応を行うのか、高い利益率をめぐる政治資金の扱いについて新たな説明が出るのか、そして関氏が文科相としてどのように説明責任を果たしていくのかが確認点となります。

