アルカディア情報漏えい!広島県警5700人・宮城県1万3000人への影響は?
アルカディア情報漏えい!広島県警5700人・宮城県1万3000人への影響は?

自治体向けの防災メールや職員安否確認システムを提供する「アルカディア」への不正アクセス問題が、一般住民向けサービスだけでなく、警察官や自治体職員、教職員の情報にも拡大しています。

2026年10月15日までに、広島県警では警察官・職員約5700人分の氏名、所属、私用メールアドレスなどが漏えいした可能性が判明しました。

対象は広島県警に所属するほぼすべての警察官・職員に及びますが、10月15日時点で漏えいした情報が実際に不正利用された事実は確認されていません。

宮城県でも、大規模災害時の職員安否確認システムに登録された県職員や県教育委員会の教職員など約1万3000人分について、所属・氏名・メールアドレスが漏えいした可能性があります。

さらに、宮城県から市町村や消防などへ防災気象情報を配信するシステムでも、担当者のメールアドレス約300件に漏えいの恐れがあることが明らかになりました。

ただし、広島県警の約5700人、宮城県の約1万3000人という数字はいずれも「漏えいした可能性がある対象人数」であり、この人数全員について実際の情報流出が確定したという意味ではありません。

アルカディア情報漏えいが警察にも拡大!何があった?

今回の問題は、大阪府箕面市のIT企業「アルカディア」が運営する情報配信システム「SpeeCAN RAIDEN」への第三者による不正アクセスから始まりました。

アルカディアによると、2026年10月11日午後4時30分ごろ、SpeeCAN RAIDENで不正アクセスが疑われる不審な挙動を確認しました。

翌12日午前3時ごろには侵入経路をふさぐ応急措置を実施し、影響範囲の調査を開始しています。

10月13日に侵入経路を特定

アルカディアは10月13日、外部からの不正な侵入経路を特定しました。

被害拡大を防ぐため、

  • SpeeCAN RAIDENの一部環境
  • ライデン・スクールの一部環境

を緊急停止しています。

不正アクセス元のIPアドレスも特定し、アクセスできないよう遮断しました。

SpeeCAN RAIDENとは?

SpeeCAN RAIDENは、自治体や企業などが災害・防犯情報を多数の利用者へ一斉配信するためのシステムです。

自治体では、

  • 防災メール
  • 防犯メール
  • 職員参集システム
  • 災害時の安否確認
  • 消防関係者への連絡
  • 学校の一斉メール

などに使われています。

そのため今回の不正アクセスでは、住民のメールアドレスだけでなく、自治体職員や消防職員、警察官など業務用システムに登録された情報にも影響が広がっています。

アルカディアは、SpeeCAN RAIDEN全体で漏えいした可能性がある最大件数を、

情報最大推定件数
メールアドレス約313万6000件
電話番号約10万5000件
FAX番号約1万5000件

と発表しています。

ただし、これらはあくまで推定値であり、実際に漏えいした件数として確定した数字ではありません。

広島県警の警察官・職員約5700人に影響

今回新たに大きく注目されたのが、広島県警への影響です。

テレビ新広島によると、広島県警に所属するすべての警察官と職員約5700人について、個人情報が漏えいした可能性があります。

県警は災害時、警察官や職員の状況を確認するための安否確認システムをアルカディアへ委託していました。

漏えいした可能性がある情報

広島県警について漏えいした可能性があると報じられているのは、

  • 氏名
  • 所属
  • 私用メールアドレス

などです。

特に私用メールアドレスが含まれている点から、今後フィッシングメールなどに悪用されないか注意する必要があります。

10月13日夕方にアルカディアから連絡

広島県警には10月13日夕方、アルカディアからメールで情報漏えいの可能性があるとの連絡がありました。

県警側はその後、対象となる情報や影響を確認しています。

広島県警5700人の情報は実際に流出した?

2026年10月15日時点で、約5700人全員の情報が第三者へ実際に持ち出されたと確定したわけではありません。

現在確認されているのは、

アルカディアへの不正アクセスによって、安否確認システム内に登録されていた約5700人分の情報が漏えいした可能性がある

という段階です。

広島県警によると、これまでのところ情報漏えいによる不正利用は確認されていません。

広島県内では自治体にも影響

影響は県警だけではありません。

RCCは10月14日時点で、広島市や福山市、廿日市市など13自治体がアルカディアのサービスを使って防災メールなどを配信しており、県内で少なくとも11万件以上の個人情報に漏えいの可能性があると報じました。

さらにテレビ新広島は10月15日、県内でアルカディアのシステムを導入している自治体は15市町、登録者は17万人以上と報じています。

報道時点や集計対象が異なるため、13自治体・11万件と15市町・17万人以上という数字には差があります。

「広島県内の影響が13自治体だけで確定した」という状況ではなく、現在も範囲の確認が続いています。

広島市・福山市・廿日市市などにも影響

広島県内では、

  • 広島市
  • 福山市
  • 廿日市市
  • 竹原市

などで影響が確認されています。

福山市周辺で約6万3000件

福山市では、「ふくやま防災メール」などに登録された情報に影響が出ました。

また、福山市・府中市・神石高原町で構成する福山地区消防組合の「火災情報配信サービス」も含め、メールアドレスや電話番号など計約6万3000件に漏えいの可能性があります。

広島市の防災メールは漏えい確認なし

一方、広島市は10月14日、「広島市防災情報メール」について今回の不正アクセスによる影響はなく、市民の氏名やメールアドレスなどが漏えいした事実は確認されていないと発表しています。

ただし、職員参集システムについては、市職員の氏名やメールアドレスなどに漏えいの可能性があります。

同じ自治体でも、使用しているシステムやサーバーによって影響が異なります。

宮城県では県職員・教職員など約1万3000人に影響

宮城県でも大規模な影響が明らかになりました。

仙台放送によると、漏えいした可能性があるのは、県が利用する大規模災害時の職員安否確認システムに登録されていた、

県職員や県教育委員会の教職員など約1万3000人分

です。

漏えいした可能性がある情報

宮城県で対象となっているのは、

  • 氏名
  • 所属
  • メールアドレス

です。

ここで注意したいのは、「宮城県の教職員1万3000人」という意味ではないことです。

約1万3000人は、県職員や県教育委員会の教職員などを合計した対象人数です。

宮城県の市町村・消防関係者約300件にも影響

宮城県は、各市町村へ防災気象情報を配信するシステムもアルカディアに委託していました。

このシステムに登録されていた、

市町村や消防など関係機関の担当者メールアドレス約300件

にも漏えいの可能性があります。

つまり宮城県では、

  • 県職員・教職員など約1万3000人
  • 市町村・消防など約300件
  • 各自治体の防災メール登録者

と複数の系統で影響が出ています。

宮城県内では少なくとも5自治体に影響

東日本放送によると、宮城県内では富谷市をはじめ、岩沼市、加美町など少なくとも5つの自治体で防災メールの停止などの影響が出ています。

富谷市は約6500人分

富谷市では、市民や職員など約6500人分のメールアドレスに漏えいの可能性があります。

富谷市の安全安心メールはメールアドレスだけを登録する仕組みのため、氏名や住所は対象に含まれていないとされています。

防災メール停止中は、防災行政無線やSNSなどを利用して情報を発信しています。

村井知事が県のシステムを緊急点検

宮城県の村井嘉浩知事は10月14日の記者会見で、アルカディアのシステムから情報が漏えいした可能性があるとの連絡を受けたことを明らかにしました。宮城県公式サイトでも同日の会見テーマとして「サイバー攻撃による情報流出」が掲載されています。

県では今回の問題を受け、アルカディアとは別のシステムも含め、情報システムに脆弱性がないか緊急点検を行うことにしました。

県民向けのマッチングシステム「みやマリ!」などについては、10月14日時点で個人情報漏えいは確認されていません。

村井知事は関係部署に対して10月23日までに緊急点検の結果を報告するよう指示しています。

村井知事の「AIで穴を見つける」発言は原因確定ではない

村井知事は会見で、専門家から「システムの小さな穴をAIを使って見つけることができる」と聞いたという趣旨の説明をしています。

ただし、これはサイバー攻撃全般に関する知事の説明です。

今回のアルカディアへの攻撃で、実際にAIを使って脆弱性が発見・悪用されたとアルカディアが発表したわけではありません。

現時点でアルカディアが公式に示している原因は「第三者による不正アクセス」です。

具体的に、

  • どの脆弱性を突かれたのか
  • どんな攻撃手法だったのか
  • 攻撃者がAIを使用したのか
  • 攻撃者は誰なのか

までは公表されていません。

アルカディアへの不正アクセスの原因は?

アルカディアは10月13日までに外部からの侵入経路を特定し、侵入元のIPアドレスを遮断しました。

ただし、2026年10月15日午後時点でも詳細な技術的原因は調査中です。

アルカディアは10月15日午前10時20分の最新更新で、個人情報保護委員会へ報告したほか、

  • 警察
  • ISMS事務局
  • プライバシーマーク事務局
  • 近畿総合通信局
  • 近畿経済産業局

などにも相談・通報し、原因究明と影響範囲の調査を進めていると発表しました。

警察への情報漏えいで何が問題?

広島県警では、氏名だけでなく所属や私用メールアドレスも対象となっています。

例えば漏えいが実際に発生していた場合、警察官や職員を狙った、

  • なりすましメール
  • フィッシングメール
  • パスワードを盗む偽ログイン画面
  • 警察内部を装った連絡
  • 所属情報を使った標的型メール

などへの悪用が懸念されます。

ただし、10月15日時点で広島県警は情報の不正利用は確認していないとしています。

自分の情報が漏えい対象か確認する方法は?

2026年10月15日時点で、アルカディアは一般利用者がメールアドレスなどを入力すると「漏えい対象・対象外」を判定できる専用検索ページを公開していません。

そのため、確認方法は利用していたサービスによって異なります。

自治体の防災メール利用者

自治体の防災メールに登録していた場合は、住んでいる自治体の公式サイトで、

「アルカディア」

「SpeeCAN RAIDEN」

「防災メール 不正アクセス」

などの案内を確認します。

漏えい対象となる情報は自治体ごとに異なり、メールアドレスだけのケースもあれば、氏名や電話番号を含むケースもあります。

自治体・警察・学校などの職員

職員参集・安否確認システムに登録している場合は、勤務先の内部案内や管理部署からの通知を確認することになります。

広島県警では約5700人、宮城県では職員・教職員など約1万3000人が対象となる可能性があります。

アルカディアへ直接問い合わせる方法

アルカディアは個人情報相談窓口を設置しています。

電話番号は050-5830-0750、受付時間は平日午前9時から午後5時です。

メールでの問い合わせ先は「info@arcadia.co.jp」です。

10月15日の最新発表では問い合わせが集中し、電話がつながりにくい状態になっているため、つながらない場合はメールで問い合わせるよう案内されています。

アルカディアを名乗る不審メールに注意

アルカディアは10月14日、不正アクセスに伴い二次被害が懸念されるとして注意喚起を行いました。

不審なメールやメッセージを受信した場合は、

  • 氏名
  • 住所
  • パスワード
  • 口座情報

などを入力しないよう求めています。

また、身に覚えのない送信元から届いたメッセージ内のURLや添付ファイルを開かないよう注意を呼びかけています。

フィッシングメールの見分け方は?

今回のように氏名や所属、メールアドレスが漏えいした可能性がある場合、単なる迷惑メールよりも本物らしい内容のメールが届く可能性があります。

例えば、

「安否確認システムを再登録してください」

「防災メールの登録情報を更新してください」

「所属情報を確認してください」

といった内容でも、メール内のURLからログインさせようとする場合は注意が必要です。

自治体・警察・勤務先を名乗るメールが届いた場合でも、本文のリンクからではなく、普段利用している公式サイトや社内システムから情報を確認する方が安全です。

クレジットカード情報も漏えいした?

SpeeCAN RAIDENについて、クレジットカードなどの決済情報は取り扱っていません。

アルカディアは公式に、クレジットカード情報は漏えい対象ではないと説明しています。

そのため「今回の情報漏えい確認のためカード番号を入力してください」といったメールが届いた場合は、特に警戒した方がよいでしょう。

NET119と119RAIDENにも不正アクセスが拡大

アルカディアは10月14日の追加調査で、「NET119」と「119RAIDEN」にも第三者による不正アクセスの形跡が確認されたと発表しました。

NET119は最大約1万3000件

NET119で漏えいした可能性があるのは、

  • 氏名
  • 生年月日
  • 性別
  • 住所
  • 電話番号
  • メールアドレス
  • FAX番号
  • サービス登録時に入力した情報

などで、最大約1万3000件です。

ただし、映像通報については10月14日17時12分の更新で、現時点では漏えいの可能性はないとしています。

119RAIDENは約12万件規模

119RAIDENでは、

  • メールアドレス:約9万7000件
  • 電話番号:約1万7000件
  • FAX番号:約400件

に漏えいの可能性があります。

テレビ朝日は、NET119などを含む別システムで約12万件の情報に漏えいの恐れがあり、10月14日午後5時時点で全国111自治体などに影響が出ていると報じています。

NET119・119RAIDENは現在も使える?

アルカディアはNET119と119RAIDENについて、現時点でサービス停止を予定しておらず、通常通り利用できると説明しています。

一方、SpeeCAN RAIDENの一部環境とライデン・スクールについては緊急停止しています。

すべてのアルカディアサービスが停止しているわけではありません。

システム復旧はいつ?

2026年10月15日午後時点で、緊急停止しているSpeeCAN RAIDENの一部環境とライデン・スクールについて、具体的な復旧日時は発表されていません。

アルカディアの10月15日午前10時20分の最新更新でも、原因究明と影響範囲の調査を続けるとしており、復旧予定日は示されていません。

自治体によって使用環境が違うため、影響や復旧状況も地域ごとに異なります。

防災メールが届かない場合はどうする?

アルカディアの一部サービス停止に伴い、防災メールの配信を停止している自治体があります。

例えば宮城県富谷市では、安全安心メールを停止し、防災行政無線やSNSなどで情報を発信しています。

自分の地域の防災メールが停止している場合は、

  • 自治体公式ホームページ
  • 公式LINE
  • 公式X
  • 防災行政無線
  • 気象庁
  • テレビ・ラジオ

など、別の情報源も確認するとよいでしょう。

アルカディアはどんな会社?

アルカディアは大阪府箕面市に本社を置くIT企業で、防災・防犯情報などを一斉配信するクラウドサービスを自治体や企業向けに提供しています。

主なサービスには、

  • SpeeCAN RAIDEN
  • ライデン・スクール
  • NET119
  • 119RAIDEN

などがあります。

今回の不正アクセスで影響が大きくなった理由の一つは、これらのシステムが全国の自治体、警察、消防、学校など幅広い組織で利用されていたためです。

広島県警と宮城県への影響を比較

項目広島県警宮城県
対象警察官・職員県職員・県教委教職員など
対象規模約5700人約1万3000人
主な情報氏名・所属・私用メールアドレス氏名・所属・メールアドレス
使用目的災害時の安否確認大規模災害時の職員安否確認
不正利用10月15日時点で確認なし具体的な被害確認の発表なし
その他県内自治体にも影響市町村・消防担当者約300件にも影響

約5700人・約1万3000人は漏えい確定人数ではない

今回の記事で特に区別したいのが「可能性」と「確認済みの漏えい」です。

広島県警の約5700人、宮城県の約1万3000人は、システム内に登録されていて漏えいした可能性がある情報の対象規模です。

アルカディア自身も、SpeeCAN RAIDEN全体の約313万6000件について「最大推定件数」であり、継続して調査していると説明しています。

そのため、

「警察官5700人分がすべてネット上に公開された」

「宮城県職員1万3000人分がすべて盗まれた」

とまでは確認されていません。

アルカディアは今後どう対応する?

アルカディアは現在、

  • 不正アクセス経路の遮断
  • 不正アクセス元IPアドレスの遮断
  • 全サービスへの調査拡大
  • 漏えい範囲の調査
  • 原因究明
  • 個人情報保護委員会への報告
  • 警察や総務省関係機関への相談・通報
  • 利用団体への情報提供

を進めています。

10月15日の最新発表では、全サービスを対象に「不正なプログラムが設定されていないか」調査を広げています。

アルカディア不正アクセスを時系列で確認

日時主な動き
10月11日16時30分SpeeCAN RAIDENで不審な挙動を確認
10月12日3時ごろ侵入経路をふさぐ応急措置
10月13日外部からの不正な侵入経路を特定
10月13日SpeeCAN RAIDEN一部環境などを緊急停止
10月13日広島県警へ情報漏えい可能性を連絡
10月13日18時47分最大313万6000件のメールアドレスなどに漏えい可能性を発表
10月14日広島県警約5700人への影響が判明
10月14日宮城県職員・教職員など約1万3000人への影響を公表
10月14日15時NET119・119RAIDENへの影響も公表
10月14日17時12分NET119の映像通報は対象外と更新
10月15日10時20分個人情報保護委員会・警察・総務省関係機関などへの報告状況を公表
10月15日11時広島県警ほぼ全警察官・職員約5700人が対象とテレビ新広島が続報

アルカディア情報漏えいで現在分かっていること

2026年10月15日時点で、アルカディアが運営する情報配信サービスへの不正アクセス問題は、市民向け防災メールだけでなく、警察・自治体・消防・学校などへ影響が広がっています。

広島県警では、ほぼすべての警察官・職員約5700人について、氏名・所属・私用メールアドレスなどが漏えいした可能性があります。ただし、現在までに情報の不正利用は確認されていません。

宮城県では、県職員や県教育委員会の教職員など約1万3000人分の氏名・所属・メールアドレスに漏えいの可能性があります。

さらに市町村・消防などの関係者メールアドレス約300件にも影響があるほか、富谷市など県内少なくとも5自治体で防災メールの停止や個人情報漏えいの可能性が確認されています。

広島県内でも、10月14日時点で13自治体・少なくとも11万件以上への影響が報じられ、10月15日の続報ではシステム導入自治体が15市町、登録者17万人以上とされています。

アルカディアは10月15日午前10時20分の最新発表で、個人情報保護委員会や警察、近畿総合通信局などへ報告・相談したうえで、原因究明と影響範囲の確認を続けていると説明しています。

現段階で詳細な攻撃手法や攻撃者は公表されておらず、一部サービスの復旧日時も未定です。

今後は、実際に漏えいした情報の確定、広島県警約5700人・宮城県約1万3000人への最終的な影響、不正利用やフィッシング被害の有無、停止中サービスの復旧、攻撃経路の詳細、全国の自治体・警察・消防への影響範囲が次の焦点になります。