
龍谷大学硬式野球部が2026年8月27日、1か月間の活動停止処分を受けていたことを大学が正式に発表しました。
活動停止の理由は1つではありません。
大学側は、部員間での複数の暴力行為、寮内で発生した盗難被害を隠蔽していた行為、公共の場での不適切動画撮影など、複数の問題があったと公表しています。
さらに、こうした出来事が野球部を管理する指導陣へ報告されず、適切な対応ができなかったことも大きな問題と判断されました。龍谷大学公式発表では、2026年7月28日から8月27日までの1か月を活動停止期間としています。
「龍谷大野球部はなぜ活動停止なの?」「具体的に何があった?」という疑問について、大学発表と8月27日の会見報道から詳しく紹介します。
龍谷大野球部はなぜ活動停止?理由は暴力・盗難隠蔽・不適切動画
龍谷大学が硬式野球部を活動停止とした理由は、大きく分けて複数の部内問題と、それを指導陣へ十分に報告できていなかった組織運営上の問題です。
大学公式サイトでは、活動停止の理由として5項目を公表しています。
龍谷大野球部の活動停止理由は5つ
大学が発表した理由は、次の内容です。
- 部員間での暴力行為
- 野球部寮内で発生した盗難被害を隠蔽していた行為
- 公共の場で不適切な動画を撮影するなど、社会通念に著しく反する行為
- 一連の出来事を指導陣へ報告していなかった部全体の責任
- 指導者側が適切に対応できず、指導体制の見直しが求められたこと
単独の部員による一度の問題を理由に、野球部全体が活動停止になったという話ではありません。
2025年2月以降に複数の問題が確認され、さらに再発防止策を設けた後にも別の暴力行為などが明らかになったことから、大学は野球部全体への指導が必要だと判断しました。
龍谷大野球部で何があった?暴力行為は少なくとも3件
今回の龍谷大野球部の活動停止で最も大きく報じられているのが、部員間の暴力行為です。
8月27日の大学会見を報じた日刊スポーツでは、少なくとも3件の暴力行為が確認されたと伝えています。いずれについても、被害を受けた学生に外傷はなかったと大学側は説明しています。
ものまね動画を送ったことから暴力行為に発展
2025年5月には、当時4年生だった部員が1年生部員に2年生部員のものまねをさせ、その様子を撮影した動画を2年生本人へ送ったとされています。
その動画を見た2年生部員が激高。
MBSニュースによると、1年生部員の腹部を蹴ったり、肩を数回殴ったりする行為があったということです。被害学生に外傷はありませんでした。
この問題を受け、野球部では全部員へのヒアリングを実施。
2025年6月には再発防止策を策定し、関西六大学野球連盟にも報告しました。全日本大学野球連盟からは厳重注意などを受けたと報じられています。
練習を抜けてラーメンを食べた部員への暴力も発覚
その後の調査では、それ以前に別の暴力行為があったことも判明しました。
2025年2月、入学前に野球部の練習へ参加していた学生が途中で練習を抜け、ラーメンを食べに行ったことがあったとされています。
当時2年生だったリーダー役の部員がこれを注意する際、胸ぐらをつかんだり、胸を押したりする行為があったことが明らかになりました。
この出来事は当初表面化しておらず、2026年4月に退部者へのヒアリングを行ったことで判明したと報じられています。
学生コーチがバットで小突く・ビンタする行為
さらに2026年3月から6月にかけても、別の暴力行為が確認されています。
日刊スポーツによると、3年生の学生コーチが1年生に指導や注意をする際、バットで小突いたり、ビンタをしたりする行為があったと大学側が説明しました。
ほかの1年生部員に対して肩をたたく行為などもあったとされています。
すでに再発防止策が作られていた中で新たな問題が起きていたことも、大学側が今回の対応へ踏み切った背景となっています。
龍谷大野球部の盗難隠蔽とは?寮で約20人が被害
暴力行為とは別に大きな問題となったのが、龍谷大野球部の寮で相次いでいた盗難被害です。
大学公式発表では、「野球部の寮内で発生した盗難被害を隠蔽していた行為」を活動停止理由の一つに挙げています。
金銭やアンダーウェアなどの盗難が発生
日刊スポーツやMBSニュースによると、大津市にある野球部寮では、約20人から20人以上の部員が盗難被害を訴えていました。
盗まれたものには金銭やアンダーウェアなどが含まれていたとされています。
大学は外部の人物が関与した可能性も含めて調査を続けており、警察とも相談しながら対応していると説明しています。
「隠蔽」は指導陣へ盗難を報告していなかった問題
ここで気になるのが、「盗難隠蔽とは誰が何を隠していたのか」という点です。
大学の説明では、盗難が起きていることは複数の部員の間で共有されていました。
しかし、野球部を管理・運営する指導陣へ報告されていなかったということです。
つまり、現時点の大学発表から「監督や指導者が盗難事件そのものを隠していた」とするのは内容が異なります。
大学側が問題視しているのは、寮内で盗難被害が相次いでいたにもかかわらず情報が指導陣まで届かず、組織として対応できなかったことです。
龍谷大野球部の不適切動画とは?公共の場で撮影し寮で共有
活動停止理由には、「社会的通念に著しく反する行為」も含まれています。
大学公式発表では、その具体例として公共の場での不適切な動画撮影を挙げました。
滋賀県内の川などで不適切な動画を撮影
MBSニュースによると、2025年2月から3月ごろ、練習が休みだった日に学生約10人が滋賀県内の河川などへ出かけ、不適切な動画を撮影したとされています。
別の機会にも同様の動画が撮影され、その後、野球部寮のリビングにあるテレビ画面へ映して共有していたことも確認されました。
日刊スポーツは、野外での排せつ行為を撮影した動画もあったと大学側が説明したと報じています。
動画自体はすでに削除されており、大学は関係者への聞き取りなどから事実関係を確認したとしています。
不適切動画に関与した学生には卒業生も
デイリースポーツの会見報道では、不適切動画の撮影や共有に関わった中心人物について、すでに大学を卒業している学生もいたと大学側が説明しています。
そのため、今回の問題を現在所属している部員だけの出来事として捉えると、実際の経緯とは異なります。
複数年度にわたる部内の問題が、2026年の調査でまとめて明らかになった形です。
龍谷大野球部はなぜ1か月の活動停止になった?
龍谷大学公式サイトによると、活動停止期間は2026年7月28日から8月27日までの1か月です。
大学は8月5日、学内規程に沿って検討した結果、野球部に対する指導が妥当だと判断したと説明しています。
練習・公式戦・練習試合をすべて停止
1か月の活動停止では、
- 団体としての練習・活動
- 公式戦
- 練習試合
が禁止されました。
さらに大学から野球部に支給される団体助成金や活動援助金も停止されています。
単に「試合に出られない」というだけではなく、野球部という団体としての活動そのものを止める内容でした。
2025年の再発防止策後にも新たな問題が判明
大学が重く見た背景には、一度問題が発覚した後にも別の事案が判明したことがあります。
2025年5月の暴力行為後には再発防止策を策定し、2026年3月には内容を更新していました。
しかし、その後の聞き取りで過去の暴力行為や盗難、不適切動画などが次々と判明し、さらに2026年3月から6月にも学生コーチによる暴力行為があったことが分かりました。
大学は2026年6月に調査委員会を設置し、部全体の状況を調べたうえで活動停止に至っています。
龍谷大野球部は隠蔽体質だった?大学が指導体制にも問題と判断
今回の大学発表では、問題を起こした部員だけでなく、野球部の管理・指導体制についても責任が指摘されています。
部員間では知られていた出来事が指導者側へ伝わっていなかったためです。
部員から指導陣へ相談できない環境が問題に
龍谷大学は、暴力や盗難、不適切動画などについて指導陣へ報告されていなかったことを「硬式野球部全体の責任であり、重大な問題」としています。
さらに、こうした事案へ適切に対応できなかったことについて、指導者側も責務を十分に果たせていなかったとして、指導体制を検討する方針を示しました。
野球部の中田裕子部長も、一連の問題について謝罪。
部員と指導者との間に十分な信頼関係を築けず、問題が表面化しにくい状況になっていたことを反省点として挙げています。
龍谷大野球部は全寮制を廃止へ!寮生活も見直し
今回の問題を受け、龍谷大学は野球部の寮についても大きな見直しを行います。
大学公式発表では今後の対応として「全寮制廃止についての対応等」を掲げています。
龍谷荘には現在62人が入寮
日刊スポーツによると、硬式野球部では全寮制を採用しており、2026年8月現在、62人が大津市内の「龍谷荘」で生活しています。
原則として2人1部屋の寮生活です。
今回、寮内で盗難被害が相次ぎ、問題が指導者側へ伝わらない状況もあったことから、大学は全寮制の廃止へ動くことになりました。
閉鎖的な環境を大学側も問題視
玉木興慈副学長は会見で、寮生と指導者がすぐに相談できる関係を築けていなかったことに触れています。
さらに、閉鎖的な環境が問題の温床になりやすい点も重く受け止めたと説明しました。
今後は寮だけではなく、部員が問題を相談できる仕組みや指導体制そのものも見直されます。
龍谷大野球部は秋季リーグに出場する?8月28日から活動再開
「活動停止なら秋季リーグには出られないの?」という点も気になるところです。
結論として、龍谷大学は2026年9月5日に開幕する関西六大学野球秋季リーグへ出場する予定です。
活動停止は8月27日まで
1か月の活動停止期間は8月27日で終了します。
硬式野球部は翌28日から活動を再開する予定です。
大学側は秋季リーグへの参加を認めており、9月5日の開幕に向けて再始動することになります。
秋季リーグ出場停止にはならなかった理由
会見を報じたスポニチ系の記事では、大学側が必要以上の連帯責任を部員全体へ科さないことにも配慮したと説明しています。
今回の活動停止は部全体への指導として実施されましたが、9月以降まで公式戦出場を禁止する処分にはなっていません。
一方で、指導体制の見直しや再発防止策、全寮制廃止への対応は今後も続きます。
龍谷大野球部はなぜ活動停止?何があったのかまとめ
龍谷大野球部がなぜ活動停止になったのかというと、2025年2月以降、部内で複数の問題が発生・発覚したためです。
大学が8月27日に公表した主な理由は、部員間での暴力行為、寮内で発生した盗難被害を指導陣へ報告せず隠蔽していた行為、公共の場での不適切動画撮影などでした。
暴力行為については、ものまね動画をめぐるトラブル、練習を抜けてラーメンを食べた入部予定者への行為、学生コーチによるバットで小突く・ビンタをする行為など、少なくとも3件が報じられています。
寮では約20人の部員が金銭やアンダーウェアなどの盗難被害に遭っていたものの、指導陣へ十分に報告されていませんでした。
さらに公共の場で撮影した不適切動画を寮内で共有していたことも確認されています。
龍谷大学は7月28日から8月27日まで1か月間、野球部の団体活動、公式戦、練習試合を停止しました。
8月28日から活動を再開し、9月5日に開幕する関西六大学野球秋季リーグには出場する予定です。
一方で今回の問題を受け、大学は再発防止策と指導体制を見直し、全寮制の廃止にも取り組む方針を示しています。
関西六大学野球で通算29度の優勝を誇る龍谷大だけに、秋季リーグでの成績だけでなく、部員が安心して活動できる環境をどのように作り直していくのかも注目されます。

