4月1日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、日本医師会が「医療危機的状況宣言」を発表しました。
今回は、「医療危機的状況宣言とはなにか?」「医療崩壊はいつ起きるのか?」「各地域における感染者数および病床数に余裕はあるのか?」についてご紹介させていただきます。
医療危機的状況宣言とはなにか?
【速報】#日本医師会 が「#医療危機的状況宣言」 国の #緊急事態宣言 に「感染爆発が起きてからでは遅い」と苦言を呈したhttps://t.co/Xkn9KvU1fc#新型コロナウイルス #AbemaNews
— AbemaTIMES (@AbemaTIMES) April 1, 2020
4月1日、日本医師会は「医療危機的状況宣言」を発表しました。
医療現場から切望している「緊急事態宣言」ですが、政府から一向に出されないことに強い危機感を感じ、日本医師会が独自に先立って宣言したというとです。
日本医師会の横倉義武会長は会見で、新型コロナウイルスの感染拡大により、国内の感染実態は医療現場に危機的状況を招いているとした上で、増え続ける新型コロナウイルスの患者受け入れながら、それ以外の疫病の治療も継続していかなければいけない。
そして、一部地域では既に病床不足が始まりつつあり、医療物資や人的体制も十分にとれていないという現実からみて、感染爆発が起きてからでは遅い。今のうちに対策を講じておくべきと、強い危機感を示しました。
また、医療従事者は全力で取り組むが、医療供給体制を維持するためには、国民一人ひとりが健康管理や感染を広げない対策、適切な受診行動をお願いしたいと国民に呼びかけました。
更に、政府に対しては改正新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく「緊急事態宣言」を出すよう改めて求めました。
医療崩壊はいつ起きるのか?
政府の専門家会議の発表では、「東京、神奈川、愛知、大阪、兵庫」の5都府県は医療体制が切迫し、今日、明日にでも抜本的な対策を講じる必要がある」と都市部を中心に感染者が急増していることを受けて、「オーバーシュート(爆発的感染の拡大)により医療崩壊が起きる」とこれまで以上に危機感を強調しています。
また、感染経路が不明な感染者が拡大している東京と大阪は、「感染拡大警戒地域」と認識、更にクラスターも頻繁に見つかっていることから「医療現場が機能不全に陥ることが予想される」とも述べています。
スペインやイタリアで感染者や死亡者が激増している理由は、高齢者が多いことや日常的なスキンシップが多いこともありますが、脆弱な医療体制にもあります。
病床数の少なさと、医療従事者や医療用品の不足です。
マスクや手袋といった保護装備が不足しているため医療従事者の感染が急増し、スペインでは総感染者数の14%を医療従事者が締めているそうです。
これにより医療従事者不足に拍車がかかり治療を受けられない、更には医療機関での感染拡大という完全な「医療崩壊」の状態になっています。
日本では未だ「緊急事態宣言」が出されていませんが、「医療崩壊」させないためには、病床数や医療装備の確保や医療体制の整備をしっかりと行い、国民は無駄な外出を自粛し感染の拡大を食い止めることが重要なのではないでしょうか。
各地域における感染者数および病床数がひと目でわかる
毎日変化する新型コロナウイルスの患者数や感染病床数・使用率などが各都道府県別に分かるサイトがあります。
こちらのサイトでは、以下の状態がリアルタイムでチェックすることができます。
・感染症病棟使用率
・現在患者数
・累積退院者数
・死亡者数
・PCR検査陽性者数
・感染症病床数
・臨床工学技士数
・人工呼吸器台数
・ECMO台数
さらに各都道府県ごとの
・現在患者数
・感染症病床数
・累積患者数
・累積退院者数
・累積死亡者数
是非、自分が住んでいる地域の患者数や病床にどのくらい余裕があるのかご覧になってみてください。
医療危機的状況宣言まとめ
新型コロナウイルス感染症は、きちんとした医療提供体制があれば、基礎疾患がない限り死亡率はさほど高くありません。
私達にできることは、自分自身の行動で「感染しない・感染させない」ことではないでしょうか。
少しでも感染者数の拡大を抑え、医療崩壊が起きないようにしましょう。
最後までご覧いただき有難うございました。