京都・西来院はなぜ着物着用禁止?理由は迷惑撮影!何があったのか調査
京都・西来院はなぜ着物着用禁止?理由は迷惑撮影!何があったのか調査

京都の寺院でありながら「着物着用禁止」。

建仁寺の塔頭「西来院(せいらいいん)」で掲示されたルールを知り、「なぜ京都のお寺で着物が禁止なの?」「和装そのものに問題があるの?」と驚いた人も多いのではないでしょうか。

結論からいうと、西来院が着物そのものを否定しているわけではありません。

背景にあるのは、着物やコスチューム姿で写真を撮ることを主な目的として訪れた一部の人による、度重なる撮影トラブルです。

2026年9月3日の弁護士JPニュースでは、西来院で庭の白砂への立ち入り、ふすまの破損、さらには本堂で無断の書道パフォーマンスを行い、畳を墨で汚すといった実害があったと報じられています。

本山の建仁寺も、和装を含むコスチューム姿での人物撮影や動画撮影、営利目的の撮影などを禁止しています。現在の公式サイトでは「庭園、作品のみ写真撮影可能」と案内されています。

では、西来院では具体的に何が起き、なぜ着物・和装での入場まで制限する形になったのでしょうか。

京都・西来院はなぜ着物着用禁止?理由は撮影目的の迷惑行為

京都・西来院で着物や和装での入場が制限された背景には、撮影を目的とする一部の来訪者によるトラブルが繰り返されたことがあります。

報道によると、現地の掲示では「着物やコスチューム自体を否定するものではない」としたうえで、撮影目的の来訪によって他の参拝者への迷惑が生じていることが説明されていました。

つまり、「お寺だから着物がふさわしくない」という話ではありません。

西来院では着物・和装・コスチュームでの入場を制限

西来院で2026年7月ごろに話題となった掲示では、

  • 着物
  • 和装
  • コスチューム
  • 仮装

などでの入場を禁止する旨が記されていたと報じられています。

京都にはレンタル着物店も多く、祇園や寺社を着物姿で巡ること自体は珍しくありません。

そのため、「京都のお寺なのに、なぜ着物がダメなの?」という違和感につながったようです。

ただ、西来院側が問題としていたのは、日本の伝統衣装である着物ではなく、着物やコスチュームを着て寺院を撮影スタジオのように利用する行為でした。

西来院は着物そのものを否定しているわけではない

弁護士JPニュースによると、西来院の掲示には「着物やコスチューム自体を否定するものではない」という趣旨の説明も添えられていました。

ここは、「西来院が着物嫌いになった」「伝統衣装を排除している」と受け取らないほうが実情に近いでしょう。

西来院が以前公式Instagramで説明したとされる内容では、ルールを設ける背景に「過去に繰り返し発生した実害」があり、それらが個人的な撮影を目的とした訪問者によるものだったとされています。

この投稿は現在削除されていますが、2026年9月3日の報道で内容が紹介されています。

西来院の着物禁止で何があった?白砂への立ち入りやふすま破損

「撮影マナーが悪かった」というだけなら、着物での入場まで禁止するのは厳しすぎると感じる人もいるかもしれません。

ところが、報じられた具体例を見ると、単に長時間写真を撮っていたという程度ではなく、寺院の建物や庭園に実害が出る行為も発生していました。

西来院の公式Instagramで紹介されていたとされる事例には、「白砂への立ち入り」「ふすまの破損」「畳への墨汚れ」があります。

撮影のため枯山水庭園の白砂へ立ち入り

一つ目は、庭の白砂への立ち入りです。

西来院には、本堂前に枯山水庭園「峨眉乗雲(がびじょううん)」があります。

西来院公式サイトによると、中国の霊山・峨眉山から運ばれた巨石を配し、中根庭園研究所によって作庭された庭園です。

枯山水の白砂は、単なる撮影用の背景ではありません。

報道では、写真を撮るためにこの白砂部分へ入った来訪者がいたことが、西来院側が挙げた実害の一つとして紹介されています。

ふすまを撮影道具のように動かして破損

さらに、撮影の構図を作る目的でふすまを動かし、破損させる出来事もあったとされています。

ふすまを開閉するだけではなく、撮影用の小道具のように扱った結果、寺院側に物理的な被害が出た形です。

西来院は近年、本堂や庭園の大規模な改修を行っています。

公式サイトによると、2028年の開山・蘭渓道隆750年遠忌に向けた事業として、本堂や庭園の整備が進められています。

文化的・宗教的な空間を撮影セットのように動かしてしまえば、寺院側が撮影ルールを厳しくする理由にもつながります。

西来院で無断の書道パフォーマンス?畳が墨で汚れる被害も

中でも驚くのが、本堂で無断の書道パフォーマンスが行われたという事例です。

報道によると、西来院側が以前Instagramで説明したトラブルの中には、「許可なく本堂で書道パフォーマンスを始め、畳を墨で汚した」という内容も含まれていました。

本堂で許可なく書道パフォーマンス

書道パフォーマンスでは、大きな紙に太い筆を使って文字を書くことがあります。

正式な催しとして会場側の許可を得て行うなら別ですが、西来院で報告されたケースは寺院側の許可を受けた行事ではなかったとされています。

しかも本堂の畳に墨が付く被害まで発生しました。

参拝の記念にスマートフォンで写真を1枚撮る行為とは、かなり性質が違います。

バズ狙い・SNS向け撮影も寺院側を悩ませる

今回の報道では、西来院とは別の京都市内寺院で働く僧侶への取材も掲載されています。

そこでは、SNSで注目を集めることを目的に、立ち入り禁止区域へ入る、触れてはいけないものを持ち上げるなど、極端な撮影行為が見られるようになったと紹介されています。

もちろん、SNSへ写真を投稿する人やレンタル着物を利用する人全体に問題があるわけではありません。

報道でも、京都市内のレンタル着物店による撮影プランの多くは、必要に応じて寺社側へ事前確認を行っていると紹介されています。

問題になったのは、許可を得ず、他の参拝者や寺院の建物・庭園へ影響を与える形で行われる撮影です。

西来院はレンタル着物でも入場禁止?

京都観光ではレンタル着物を着る人も多いため、「普通のレンタル着物なら西来院へ入れる?」という点も気になります。

2026年に報道された西来院の掲示では、着物・和装そのものが入場制限の対象として示されています。

そのため、「コスプレではなく一般的なレンタル着物だから対象外」と考えないほうがよさそうです。

普通の着物でも対象となる掲示

西来院の掲示については、

「着物や和装、コスチュームや仮装での入場を禁止」

する内容だったと報じられています。

つまり、派手な仮装だけを対象にしたルールではありません。

一方で、西来院公式サイトの現在のトップページには、着物入場制限について詳しい説明は掲載されていません。公式サイトでは拝観時間や拝観料、庭園などの情報が中心となっています。

実際に訪れる場合は、現地の最新掲示に沿う形となります。

「撮影しないから着物でもいい」とは限らない

今回の背景が撮影トラブルなら、「自分は撮影しないので着物でも入れるのでは?」と思うかもしれません。

ただ、報道されている西来院の掲示は「撮影をしたら禁止」ではなく、着物・和装などでの入場自体を制限する内容です。

寺院側としては、入場後に撮影目的か純粋な参拝目的かを一人ずつ判断することが難しいため、一律のルールという形になったと受け取れます。

建仁寺も着物は禁止?西来院との違いを確認

西来院は建仁寺の境内にある塔頭寺院です。

そこで混同しやすいのが、「建仁寺全体でも着物を着て入れないの?」という点です。

建仁寺公式サイトの現在のルールを見ると、西来院で報じられた「着物での入場禁止」とは少し違います。

建仁寺が明記しているのは、和装を含むコスチュームを着用した人物撮影の禁止です。

建仁寺は和装姿での人物撮影を禁止

建仁寺公式サイトの「参拝時のご注意点」では、撮影に関する禁止事項として、

  • 動画撮影
  • ドローン撮影
  • 三脚・一脚・自撮り棒・ジンバルの使用
  • 営利目的の撮影
  • 商業利用目的の撮影
  • 和装を含むコスチューム姿での人物撮影
  • 記念撮影・人物撮影

などを挙げています。

庭園や作品のみ、写真撮影が可能とされています。

また、状況によっては拝観を断る場合があるとも案内されています。

建仁寺は「撮影スタジオやテーマパークではない」と告知

建仁寺は2025年11月にも、撮影マナーについて公式に注意事項を出しています。

そこでは動画撮影や撮影機材の使用、営利目的の撮影などを禁止したうえで、撮影だけを目的とした来訪者が増え、対応に苦慮していることを説明しています。

建仁寺が問題視しているのも、「着物という服装」だけではなく、寺院を撮影場所として長時間占有したり、他の拝観者へ影響を与えたりする利用の仕方です。

京都の寺院はすべて着物禁止になった?

西来院のニュースから、「京都のお寺は着物禁止になったの?」と感じる人もいるかもしれません。

今回確認できるのは、西来院独自の入場制限と、建仁寺が設けている撮影ルールです。

京都市内すべての寺院で、着物による参拝が一律に禁止されたわけではありません。

西来院独自の対応と考えるのが分かりやすい

西来院は建仁寺の塔頭ですが、一つの寺院として独自に運営されています。

建仁寺公式サイトでも、西来院は塔頭寺院の一つとして紹介されており、蘭渓道隆ゆかりの寺院として1394~1428年ごろに現在につながる西来院が成立したとされています。

今回報じられた着物・和装での入場制限は、西来院で実際に起きた撮影被害を受けた対応です。

「京都だから着物がダメ」「寺院は和装を歓迎していない」という話ではありません。

着物レンタルや撮影サービスそのものが問題ではない

レンタル着物店を利用すること自体が今回の問題とされたわけでもありません。

弁護士JPニュースの取材では、撮影サービスを提供する着物レンタル店の多くが寺社側へ事前確認を行い、必要な許可を取っているという現役僧侶の話も紹介されています。

一方で、個人で依頼したカメラマンなどが無許可で機材を持ち込み、長時間場所を占有するケースもあるとされています。

「レンタル着物=迷惑客」という単純な話ではなく、施設側が定めた撮影ルールを守るかどうかが背景にあります。

京都・西来院の着物着用禁止理由は服装ではなく撮影トラブル

京都・建仁寺の塔頭「西来院」で着物・和装による入場が制限された理由は、着物そのものへの否定ではありません。

背景にあるのは、一部の撮影目的の来訪者によって繰り返された迷惑行為や実害です。

2026年9月3日の報道で、西来院が以前公式Instagramで紹介していたとされる主な事例は、

  • 枯山水庭園の白砂へ立ち入る
  • 撮影のためにふすまを動かして破損させる
  • 本堂で許可なく書道パフォーマンスを行う
  • 書道で使用した墨によって畳を汚す

といった内容でした。

その結果、西来院では着物・和装・コスチューム・仮装姿での入場を制限する掲示が出されたとされています。

本山の建仁寺でも、和装を含むコスチューム姿での写真・動画撮影や人物撮影、営利目的の撮影などが禁止されています。

一見すると「京都のお寺なのに着物禁止」という意外なルールですが、その背景をたどると、伝統衣装そのものではなく、撮影場所として寺院を利用した結果生じたトラブルへの対応だったことが分かります。